Imprimer cet article

Commenter cet article

評論  
アメリカは中国の知的所有権保護を客観的に評価すべきである

 

 『北京週報』 4月上旬から中旬までの間に、アメリカは初めて中国の知的所有権問題でWTOに正式に提訴した。これは2001年の中国のWTO加盟以降、アメリカのWTOへの中国海賊版問題をめぐる最初の提訴であるが、この中国の知的所有権に関する提訴をどのように受け止めるべきかについて、お聞きしたい。

李順徳教授 アメリカは4月、WTOで2つの問題を提起し、ひとつは海賊版問題で、もうひとつは文化製品の市場参入許可の問題であった。両者は密接なかかわりのあるもので、アメリカが同時に提起したものでもある。WTOのメンバーとして、アメリカには提訴する権利がある。しかし、中米両国は知的所有権問題および貿易問題をめぐって毎年何回もの異なったレベルの接触があり、それには政府レベルの会合や交流、交渉が含まれている。本来、これらの問題はこれらの二国間の枠組みで解決できるはずのものであるが、アメリカはあえてこれらの問題をWTOに持ち出している。中国政府関係部門の報道官もこれについて言及し、二国間で解決できる問題であるにもかかわらず、どうしてもWTOに提訴するのはなぜなのか。中国はアメリカのこのようなやり方について遺憾に思っている。

事実上、近年、中米間では双方の努力のもとで、貿易と知的所有権に関する意思疎通や交渉がスムーズに行われ、回数もかなりあり、大きな進展も見られており、これは双方のいずれにとってもプラスとなるものである。それゆえ、今回もわれわれは二国間の対話メカニズムを通じてこの問題を解決することを望んでおり、この問題をWTOという多角的メカニズムに持ち出すことを望んでいない。WTOに持ち出しても、かならずしもこの問題の解決に役立つとは限らず、逆にこの問題を複雑化させる一方である。WTOの紛争解決プロセスはかなり複雑なもので、いったんスタートすると、双方にとっても、より多くのエネルギーと代償を払わなければならなくなる。

われわれも、アメリカが問題をWTOに持ち出すことは、別にWTOを通じた問題解決に望みを託しているわけではなく、これによって中国にプレッシャーをかけようとしているものだと見ている。中米両国は毎年何回もの定期的な二国間交渉を行っており、たとえば、中米戦略的経済対話が5月に開催されることになっているが、アメリカは交渉を前にして知的所有権問題をWTOに持ち出し、中国政府にいっそうプレッシャーをかけ、これで今度の交渉により多くの有利な条件を作り出そうとしている。私個人としては、こう見ているし、その必要はまったくないと見ている。問題がなにであれば、その問題について話し合うべきで、プレッシャーをかけても問題の解決に役立たない。反対に、WTOに持ち出すことを固持しても、中国政府はそれを恐れることはなく、中国にはちゃんとした事実と理由がる。

アメリカがWTOに提訴してから、中国政府の関係部門はすでに記者会見の形で、政府の立場を表明している。学者として、私は政府の態度表明は非常に正しいことであると思っている。この問題において、双方はそれぞれの利益があり、いわゆる知的所有権問題にしても、市場開放の問題にしても、最も根本的なのは経済利益の関係である。著作権産業はアメリカの支柱産業であり、アメリカの著作権関連製品の輸出量も極めて大きいものであることについて、われわれも十分に留意している。もちろん、アメリカは中国の市場の大きさに注目し、より多くの著作権のある製品を中国に輸出することを望んでおり、これも理解できることである。しかし、このような考え方は二国間の意思疎通、協議を通じてこそ、はじめて円満に解決されるものである。単にプレッシャーをかけ、中国に文化製品市場の開放を求めるのは、恐らく通用するとは限らない。著作権のある製品はその他の製品と違い、イデオロギー、文化などさまざまな要素とかかわりのあるものであるため、どの国にとっても非常に敏感な問題でる。各国はこの市場について、特別な政策を取っており、完全な無条件開放はありえず、アメリカ政府にしても完全な開放を行うことはない。数年前、アメリカとフランスの間でも文化製品市場の問題をめぐって対立が生じ、世界の大きな関心を集めた。フランスのその時の態度は断固としたもので、自国の映画などの文化産業の発展のため、アメリカの文化製品に対して輸入制限措置を発動したが、アメリカはなんの打つ手もなかった。したがって、プレッシャーをかけることは問題解決の方法ではない。

 

   前のページへ   1   2   3   4   次のページへ  

北京週報e刊一覧
トップ記事一覧
インフレは依然、経済最大の潜在的懸念
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?
中国、水利整備を加速
潘魯生氏 手工芸による民族文化の伝承
特 集 一覧へ
第7回アジア欧州首脳会議
成立50周年を迎える寧夏回族自治区
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区