東京渋谷のBunkamura(東急文化村)で9月14日から16日まで、中日共同制作による『舞劇 楊貴妃』の公演が行われる。2月2日午後、主催者、出演者、スタッフによる記者会見が行われた。
日本側プロデューサー、東京公演主催者を務める東急文化村代表取締役副社長の田中珍彦氏は、「中国関連の文化事業に着手したのは5年前。05年の『覇王別記』、06年の『アクロバティック白鳥の湖』と日本での公演を実現した。逆に、中国でバレエの熊川哲也さんの公演を実現させた」と今年の公演が単なる日中国交正常化35周年の行事として行われるわけでないことを説明し、さらに「民間レベルで交流を続け、理解を深めてきた。中国の関係者と志を一つにして、『舞劇』という形式のすばらしいステージを改めて日本の皆様に捧げたい」とした。
中国側プロデューサーを務める上海シティダンスカンパニーCEOの孫明章氏は「日本との協力で、第一歩では難しいこともあったが、困難は乗り越えた。既に共同制作ということで、第二歩を踏み出した」と、中日の提携が進化しつつあることを述べ、2010年の上海万博でも『楊貴妃』が公演される計画であることを明らかにした。
中日双方は既に打ち合わせを重ねているが、舞台監督・演出の松本重孝氏は、演出・振付の趙明(ジャオ・ミン)氏が、実に豊かなイマジネーションの持ち主であることを賞賛。作曲の服部隆之氏は「日中の民族楽器も使うが、伝統音楽に過度にとらわれるのではなく、『エイジアン・コスモポリタン』ともいえる、普遍的な音楽の世界を構築したい」との意欲を表明した。劇中歌は森山良子氏、舞台美術は大沢佐智子氏、装置設計は島川とおる氏、衣装は前田文子氏など、一流スタッフを動員していることでも注目されそうだ。
「北京週報日本語版」2007年2月9日
|