汪部長は、節水型社会の建設という目標を実現するための手順をいくつか示している。先ず、中国では、水の所有権が国に属していることから、水の使用権を各地区や部門、事業体に付与するには、中央政府が法定手順に基づいて、水資源の使用権を明確にする必要がある。次に、水資源のマクロ総量とミクロ定量に関する指標体系を確立することだ。マクロ総量指標によって各地区や業界、事業体や企業、灌漑地区の使用権を明確にし、ミクロ定量指標によって製品またはサービスごとの使用量を規定する。
さらに関係方面が法律、経済、行政、科学技術などの関連措置を総合的に採用し、水使用の制限指標を着実に実現することだ。汪部長は「経済手段の運用をとくに重視しなければならない。最も重要なのは、使用量超過の場合は加算する、節約すれば優遇する、有償で使用権を譲渡するなど、科学的かつ合理的な水道料金に関する政策を制定し、価格そのものに節水を促すテコとしての役割を十分に発揮させることだ」と強調する。
これを受けて、関係方面は節水と水処理コストの削減を奨励するため、水道料金を段階的に引き上げることにしている。新たな価格政策は年末か来年初めに実施される予定。
さらに汪部長は「水使用権の取引市場を確立する必要がある。市場で使用権の有償譲渡を行えば、売買する双方が節水を考えるようになり、社会の節水に対する積極性を引き出すこともでき、水資源はより効率的、より効果的に使用されるだろう」と強調。
そのうえで「節水型社会を建設するには、水量の分配や管理・監督、水道料金の設定など、受益者が政策の制定や実施の過程に参与できるようにすることが肝要だ」とも指摘する。
節水型社会の建設、という構想は多くの関心を集め評価されている。北京での世界水フォーラムに参加した多くの代表は「水危機を解決しようとする中国の計画や方法は、自国の多くの問題を解決してくれるだろう。今後の数十年間、中国は汚水や給水、再生水処理やその運営で大市場に成長し、世界の業界には未曾有のビジネスチャンスとなる」と話す。世界自然保護基金(WWF)北京事務所の淡水プロジェクト主任の李利鋒氏は「中国は外国の経験や教訓を学んだうえで、伝統的な、プロジェクトを主体とした水資源管理と利用モデルを根本的に改め、クリーンな生産と節水型社会の建設を着実に実施するとともに、生態体系による水源涵養や水質浄化、大水の調節・貯水などを十分活用することで水問題を解決することが大切だ。水資源の問題は、人類は自然保護を重視すべきだとの警告を発している。大自然こそ水の源泉だからだ」と強調する。
「今後15年が、節水型社会の建設を左右する時期となる」。そして汪部長は、2010年までに水資源利用の効率と効果は著しく向上すると強調したうえで、具体的に、1万元GDP比の用水量は年平均6%以上低下し、農業灌漑用水はほぼゼロ増加となり、1万元工業増価値比の用水量は173立方メートルから120立方メートルに減少し、サービス業用水の効率は同期の国際先進水準に近づく、との見通しを示している。
「北京週報日本語版」
|