2008年オリンピックを招致した際、北京はオリンピックの開催によってイメージチェンジすると約束した。オリンピック準備活動の推進に伴って、北京の姿も日々変わりつつあっている。このほど、北京市政府は過去一年間の都市環境整備の成果及び今年の計画などを明らかにした。

発展途上にある多くの大都市と同じように、北京にも互いに矛盾する側面が存在している。大きいビルディングを囲む平屋、まっすぐの広い道に雑然とした建築のレイアウト……オリンピックの開催はこのような北京のイメージチェンジを加速させるチャンスを提供している。北京市は2008年オリンピックのための環境整備司令部を設立し、北京オリンピックの準備期間中に、北京の環境整備や、インフラ建設、及び環境秩序の整理・整頓に取り組んでいる。

北京市2008年環境整備司令部の陸海軍主任によると、北京市の環境整備活動は2006年の「混乱整備」の計画をほぼ完了しており、2007年には、更に整えていくことを目指している。陸海軍主任は、「この二年間、北京の環境整備活動が納めた成果は評価されているが、まだまだ満足できないところがいっぱい残っている。環境整備はオリンピック開催の条件であり、北京市民の切実な願いでもある」と語っている。

さて、「混乱整備」というのは、「都市の中の農村」を整備することを指している。北京市内には、様々な原因で、時代の発展の流れに遅れ、生活水準が低いレベルに止まっている住宅地が存在しているのが現状である。これらの「都市の中の農村」には、規則違反の建築や道路の不法占用などが多く発生し、北京市の環境整備と交通に悪影響を及ぼしている。このような「都市の中の農村」が北京の伝統的な特色のあるフートンの中に散らばることが少なくないため、2006年、これらの改造に取り組んだ際、環境整備と共に、北京の伝統的文化の保護と修復をも留意して行った。このようなやり方は専門家の評価を得ている。陸海軍主任は、「舒乙先生（作家老舎先生の息子）は、これまで北京市の『都市の中の農村』整備に反対していたが、今度は、新聞で記事を発表したりして高く評価してくれた」と述べた。

2007年、北京市はオリンピックの特色と北京の特徴に基づいて、都市景観の設計計画を策定し、来年のオリンピック開催に向けた熱い雰囲気を作り出そうと計画している。陸海軍主任は、これについて、「オリンピックの開催を通じて、北京の環境を整備し、住民の生活環境を改善し、快適で美しく調和の取れた都市づくりに取り組むことは、我々の初心であり、願いであり、また、この活動の目的でもある」と語った。

｢CRI｣より2007年1月21日