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チャン族の歴史・文化の背景  
チャン族の産業

            

千人余りのチャン族が住んでいる貴州省江口県を除き、行政的チャン族地域は南北約400KM、東西約120kmの、総面積約2,980平方kmにわたる面積を指している。 

この地域は工業化があまり進んでおらず、県レベルの茂県の絨毯工場、皮製品工場と文川県にある州レベルの農用機械製造工場、固有の材木采伐林場を除けば、殆どの産業は伝統的な農業となっている。

高度(メートル)

地理状況

産業作物商品

従事する民族

35004000

草原と
一部森林地帯

ヤク牛の放牧
漢方薬とキノコ採集

チャンチベット族

30003500

草原と森林地帯

ヤク牛の放牧、豚飼育
漢方薬とキノコ採集
裸麦ソバの栽培

チャン族チベット族
漢族

25003000

高地畑と
一部森林地帯

牛の放牧、豚飼育
漢方薬とキノコ採集
裸麦ソバトウモロコシ・野菜、山椒
蝋の採取

チャン族チベット族
漢族回族

20002500

段々畑河谷畑

牛の放牧、豚飼育
裸麦ソバトウモロコシ・野菜、山椒
リンゴ桃などの栽培
蝋の採取

15002000

10001500

牛の放牧、豚飼育
高粱トウモロコシ・一部米、野菜、山椒
リンゴ桃などの栽培

 表で示されている他には、海抜3,500m以下の地域の殆どでジャガイモの栽培をしている。また、僅かに手仕事業、細工業もが存在しています(簡単な鉄の農具の製造、主に家庭用の織物の生産など)。

1978年から始まった経済開放政策に伴って、山地の高度を問わず、いたるところでチャン族の個人経営の店が増え始めた。いまや全地域に存在する個人経営の果樹園などは交通線路の両側に点在していて、当地域における野菜の成長期が成都平原の野菜収穫期と異なる優位性を利用した輸出向け専門の野菜畑となり、地域住民の大きな現金収入源となっている。 近年来、観光サービス業の発展に伴い、個人経営の旅館、飲食店も増加の一途をたどっている。 観光客には水晶製品がよく売れるため、1996年から個人の水晶加工工場も三か所作られ、伝統生産業を超える現金収入を得ている。代表的な農産物として、四川料理にはなくてはならない「山椒」は「大紅包」と呼ばれ、品質がよく、中国全土のみならず、日本においても高級輸入食材の一つとなっている。

 

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