1933年8月25日、茂県畳渓を震源地とする地域にマグ二チュード7.5の地震があった。畳渓地域は山崩れと岷江の水位の上昇などにより、ほぼ全滅したが、畳渓から少し外れた町の家屋の倒壊は少なく、この地震を契機にチャン族の建物に対する関心は高まってきた。以後、チャン族の建物は30年代、40年代の宣教師達の旅行記と漢族研究者の報告の中にもよく紹介されていた。
1970年代に、四川省成都市にある西南工業建築設計院は茂県のチャン族住居の調査に着手し、調査結果として、―冊のチャン族建築図案集をまとめ、以降、チャン族地域、とりわけ南部地域の建築形態は大きな変化を遂げた。伝統的な石の積み重ねの3階建て建築は1階建て或いは3階建てのレンガ建築に切り替えられ、トイレと豚小屋は建物の主体から離れているところに造られた。茂県、汶川県では様々な色のタイルを壁に貼る建物がよく見られる。
一般的な羌族住居
1階:家畜小屋とトイレ、 2階:台所、寝室、客室 3階:蔵、倉庫
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