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大震災を体験した臥竜のパンダたち

 

                               本誌記者 王文捷

2008年5月12日までは、臥竜パンダ研究センターに生息する63頭のパンダはのんびりした毎日を送っていた。汶川地震発生後、石がころがり落ち、山が崩れ、外部との連絡が寸断された四川省臥竜パンダ研究センター。

強震による揺れは1分間余り続き、あとは頻繁な余震。飼育場にはあちこちに石のかたまりが点在し、道もさえぎられた。パンダ舎は損壊し、そのうち、14カ所が深刻な損害を受け、廃墟になった。パンダたちが驚いて発した叫び声を聞いて、職員は直ちに驚愕状態から冷静さを取り戻し、救援プランを練り始めた。その日、ボランティアやアメリカ、イギリス、フランスからの観光客32人、出稼ぎ労働者4人、武装警察官2人、警察官1人が基地にいたので、基地の職員は彼らの安否を懸念していた。

午後3時ごろ、総指揮官を担当する黄炎さんは直ちにすべての職員を比較的安全な場所--パンダの餌調理場に集め、それぞれに任務を手配した。一部は外国人観光客とその他の人の世話をする、一部は外部に通じる安全な道を探す、一部はパンダの状況を調べる。喜ばしいことには、地震による死傷者が1人も出ず、大多数のパンダもその日順調に見つかった。可愛らしい「国宝」と言われるパンダたちは災難が降りかかった時に賢くもパンダ舎から逃げだしたため、廃墟の中に閉じこめられることを免れた。

「人工飼育のパンダは一般に遠くまで行かない。探してみると、パンダ舎の近くで大多数のパンダが見つかった。木の上で仲間と抱きしめ合っているパンダもいれば、驚いた顔をして地面に立っているパンダもいた。石の上に伏せて、可哀そうに職員を待つパンダもいた」。臥竜自然保護区中国パンダ保護研究センターの衡毅さんはこう言う。「外国人観光客を救援して、すべての従業員はパンダを連れて山を遠く離れたわりに安全なところに移動した。夕方頃、成年パンダを落ち着かせて、主食の竹を置き、一行は14頭の子パンダを連れて臥竜鎮へ向かった」。パンダの移動の話になると、衡毅さんは「地震のあと、研究センター両側の山が絶えず崩れ、山崩れが深刻だった。このため、直ちにパンダをわりに安全な場所に運ばなければならなかった。子パンダは大人しく、女性職員が抱いたまま行ったが、成年パンダは男性職員に任せた。気持ちが落ち着いたパンダに食べ物で誘って現場を退去させ、怒りっぽくなって攻撃的な傾向のあるパンダには麻酔薬を注射して担いでいった」と言った。

「半日経って、みんなは腕がだるくて痛くなったり、しびれたりした。両腕の筋がつった女性飼育係もいた。子パンダを抱いて相当な距離を歩いたからだ。子パンダの体重は約20~30キロ、成年パンダの体重はなんと150キロ。担ぎあげれば何人もの力を必要とする」と衡毅さんは笑って言った。

5月13日の朝、研究センターの職員は2組に分かれた。女性職員は臥竜鎮で留守番をして子パンダの世話をし、男性職員は朝食を済ませて研究センターに戻ることにした。研究センターまでの道のりはわずか7キロだが、なかなか進まなかった。道の両側は石がころがり落ちてくるため、職員たちは少しも油断せず、立ち止まらなかった。

その後の数日間、研究センターの災害後の復旧業務は秩序立って行われた。5月14日、臥竜に着いた最初のヘリコプターは条件が悪いため着陸せず、物資を降ろして離れた。翌日、ヘリコプターは着陸に成功した。16日、臥竜は正式に外部と連絡を取った。17日、臥竜と外部との陸路交通が一応回復した。

現時点で63頭のパンダのうち61頭が見つかり、そのうちの8頭は五輪パンダとして24日に特別機に乗って北京に到着し、北京動物園のパンダ新館に定住するようになった。6頭は四川省雅安碧峰峡に運ばれ、47頭は臥竜に残されており、その中には台湾に贈る予定の「団団」と「円円」がいる。

実は「円円」は行方不明のリストに入れられたことがある。地震発生後、「円円」は遠くまで逃げ、一時見つからなかった。しかし、外でしばらく歩き回った「円円」は不思議なことに自ら戻ってきた。発見された時、パンダ舎の近くで動き回り、全身がほこりだらけだった。

「希希」は61頭のパンダの中で最後に見つかった。5月25日午後、重慶交通の臥竜から映秀までの道路の緊急救助突撃隊が川岸で水を飲むパンダを目撃した。研究センターの職員はこれが行方不明の「希希」だと確認。しかし、みんなで捕獲しようとした時、川の向こうのジャングルへ潜り込み、姿が見えなくなった。翌日、職員はセンター近くの密林の中でその姿を発見し、麻酔をかけて捕まえた。行方不明の2頭のパンダについては今も捜索救援活動が続いている。

「北京週報日本語版」2008年6月6日

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