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竜は中国の神話と伝説の中の動物である。角は鹿、身体は蛇、腹は蜃、背中の鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎、耳は牛にそれぞれ似るという。また口辺に長髯をたくわえ、顎下に宝珠を持っていると言われる。昔の人は竜を蛟竜、応竜、虬竜、螭竜の4種類に分けていた。

竜は中国の伝統的文化の中で、権勢、高貴、栄耀の象徴であり、幸運と成功のシンボルでもある。それは竜が雷神と深いかかわりがあるからだ。竜は中空を飛行して雨や雲を起こしたり、蛇の形をした稲妻を放つとされる。「竜天に昇る」という言葉は、聖人が天子となることや英雄の華やかな活躍の例えに用いられるが、まさに竜が天に昇るような勢いがその謂であろう。

竜は帝王の象徴とされるため、帝王にまつわるものには「竜」がつくことが多い。例えば、「竜影」(帝王の姿)、「竜顔」(帝王の顔)、「竜袍」(清朝の皇帝の着る黄色の緞子の着物)などがある。

竜はまた、群を抜いていることや非凡の象徴とされる。中国では志や才能のある人、高貴な人、成功した人を常に「竜」と称してきた。

竜は人間に楽しさをもたらす吉祥の動物とされている。喜びの日に人々は竜灯を掲げ竜踊りを踊って祝う。端午の節句に竜舟競漕(ドラゴンボートレース)を行なう伝統もある。

中国の民間では多くの竜にかかわる物語が伝えられている。

「鯉の滝昇り」という物語は民間伝承により伝えられたもので、鯉が滝を上ると竜になるといわれる。

 

 
 

中国では、麟(りん)、鳳(ほう)、亀(き)とともに四瑞(しずい)の1つとして神霊視された。東洋の竜は総じて、現実生活と結び付いて人々に幸福を招来する善神としての傾向が強い。西洋の竜のモデルは、先史時代の恐竜や蛇などの爬虫類である。大きなワニのような顔をしていて、牙のある口と獲物を捕らえる舌を持ち、鱗状の堅い皮で覆われ、背中には櫛状の刺があり、鉤爪を持った短い足、蝙蝠のような羽と強力な長い尾を持っていた。この生き物は水中、或いは地上(洞窟)に生息していたが、空を飛ぶこともできた(飛行竜)のだそうだ。中東では、蛇や竜は邪悪の象徴とされる。

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