中国を透視する―中国・一問一答
 
問 関連報道によると、今後数年の間に、中国は外国人投資家による国家の安全にかかわる敏感な企業や重点企業に対する合併・買収の審査や監視、管理を強化するとしているが、こうした措置を講じるのはなぜか。こうすることで、外資導入の門戸は狭まり、保護主義が台頭することになるのではないか。
問 あるメディアは、この数年来、中国は外資の進入に注文をつけるようになり、今後数年間に、外資利用の戦略を大きく調整するだろう、と報じた。こうした調整をするのはなぜか。外資利用の面で、どんな変化が生じたのか。
問 06年8月、中国政府は初めて野生動物の捕獲権を公開競売にかけた。こうした方法を取ったのはなぜか。野生動物を捕獲して殺すというのは、何を原則としているのか。野生動物保護の趣旨と矛盾するのではないか。
問 対外開放が絶えず深まるに伴い、中国で測量活動を行う外国人が増え続けている。これに対して、中国政府はどんな規定を設けているのか。彼らはどんな形で行っているのか。どうすれば、中国の法律に違反しなくてすむのか。
問 飛躍する大国として、中国は青年ボランティアによる海外支援計画を推進しているが、これはどんな考えに基づくものなのか。すでにどんなプロジェクトをスタートさせたのか。主にどんな分野のボランティアサービスに従事しているのか。
問 ここ数年来、中華文化の世界への紹介を推進する重要な一環として、中国は国外で一連の大規模な文化交流イベントを開催してきたが、主にどんな形で行ってきたのか。対外文化交流を展開するに当たって、政府にはどのような具体的な構想があるのか。
問 WTO加盟時、中国は外資による医療・衛生市場への参入についても確約した。現在、この市場の開放や外資の導入状況はどうか。外資の病院はどのように管理していくのか。
問 一部の外国投資家は、中国の電信分野での開放が遅れすぎると批判してきたが、電信市場というこの“大きなケーキ”は決してまずくはないはずだ。その原因はどこにあるのか。外国の事業者にとって、中国の電信市場にはどんなチャンスがあるのか。
問 中国のWTO加盟に当たっての猶予期間は06年末でほぼ終了した。この5年間、WTO加盟時の確約はどんなふうに履行されてきたのか。
問 地域開発の重大な戦略的措置として、中国は今、天津濱海新区の開発を加速しているところだが、対外開放と外国投資誘致の面で、どんな優位性があるのか。将来の発展計画と目標とは何か。
問 国外のメディアは、小売業の世界最大手であるウォルマートが中国での労働組合の設立を拒む姿勢を変えたのは、中国の労働組合組織やメディアに圧力をかけられた結果だと報じたが、これは事実か。中国が外資系企業に労働組合を設立しようとするのはなぜか。その法的根拠とは。
問 伝えられるところによると、10年までに、中国は国有資本の調整と国有企業の再編を通じて、国際競争力を備えた大企業グループを30~50社育成することにしている。こうした調整や再編は、何を考慮したものなのか。その重点と目標とは何か。
問 高原鉄道として、青海・チベット鉄道は建設初期から多くの世界的な難題に直面してきた。「建設はほぼ不可能だ」と考えた外国人専門家もいたほどである。中国はこうした難題をどう解決して、世界で海抜の最も高い、総延長が最も長い鉄道の建設に成功したのか。
問 中国は世界でも数少ない核保有国の1つである。一部の国で起きた原子力事故によって、核安全の問題には極めて高い関心が集まっている。中国の核エネルギーの平和利用、とくに原子力発電所の建設はどのように進展しているのか。また、安全確保のためにどんな措置を講じているのか。
問 国際的なエネルギー情勢は日々厳しさを増しているため、中国は再生可能なエネルギーや新エネルギーの開発と利用を積極的に模索しているとの報道がある。現在、この事業の進展具合はどうか。その発展目標とは何か。
問 国際的なエネルギー情勢は日々厳しさを増しているため、中国は再生可能なエネルギーや新エネルギーの開発と利用を積極的に模索しているとの報道がある。現在、この事業の進展具合はどうか。その発展目標とは何か。
問 近年、ある西側メディアは一貫して「中国のエネルギー脅威論」をふりまき、「中国は国際エネルギーを“貪り食う者”で、国際原油価格高騰の主要な原因だ」と指摘しているが、こうした発言に事実的根拠はあるのか。中国は今後、国内エネルギー需要の問題をどう解決していくのか。
問 市場競争秩序を維持するために、「独占禁止法」の制定と審議を進めているといわれるが、この法律を制定するのはなぜか。主にどんな内容が盛り込まれるのか。
問 「中国製造」の製品は世界各地で見られることから、中国は「世界の工場」と呼ばれている。こうした呼び方にどう対処すべきか。
問 06年初め、中国は創造革新型国家の建設を今後の奮闘目標にすることを提起した。それを築くには一体、どれほどかかるのか。創造革新型国家を建設する基礎は備えているのか。その発展の総体的目標とは何か。
問 これまでの一時期、一部の西側諸国のメディアは中国がすでに先進国になったと大いに言いふらし、常に中国を先進国として対応し、要求してきた。中国政府はこの問題にどう対処するのか。現在、先進国とはどれほど離れているのか。格差は主にどんな面に表れているのか。
問 1978年から05年までの27年間、中国経済の年平均成長率は9.6%であり、中国経済の発展史で奇跡を創造した。成長の原因は何か。こうした経済の奇跡がどれほど持続するのか予測できるか。
問 07年3月に開かれた全国人民代表大会(全人代)第5回会議で、国務院の温家宝総理は中国経済の発展理念を「急速かつ良質」から「良質かつ急速」に改めた。この転換は中国にとって何を意味するのか。今後の経済発展の面ではどんな調整を行うのか。
問 近年、中国はこれまでの姿勢を変えて、他国と頻繁に合同軍事演習を行っている。演習はテロなど非伝統的な安全の分野に限られているが、こうしたのは、どんな考えに基づいてのことか。
問 06年6月、国際人権組織アムネスティ・インターナショナルは、中国の武器輸出問題に関し、紛争地域に輸出し、これらの地域情勢の緊張を助長している、と非難する報告書を発表した。事実はどうなのか。武器輸出に当たっては通常、どんな原則に従っているのか。
問 中国は07年1月に衛星の破壊実験を行った。これは宇宙空間の武装化、軍拡への参与を意味するものなのか。この問題に対して、中国はどんな姿勢を持っているのか。
問 中国は近年、絶えず「空軍の力を増強し、軍艦や潜水艇を購入するなど、軍事力を急速に増強しており、じきに地域の軍事強国となり、一部の国にとって脅威となる可能性がある」とする報告がある。この報告をどう見るか。国防の近代化に力を入れる目的は何か。他国にとって軍事的脅威となるのか。
現在、中国公民が国外で拉致されたり、銃撃を受けたりする事件が頻繁に発生している。その原因は何か。中国公民の安全の保護のために、政府はどんな領事保護措置を取っているのか
問 現在、外交公文書の公開を段階的に進めているというが、これまでにどれほどの公文書が公開されたのか。内容は主にどんなものか。公開されていない公文書もあるが、公開しない理由は何か。外国人も閲覧できるのか。
問 メディアは「経済で外交を促進する、外交で経済を促進する」のが、中国の「新たな外交」のシンボルとなっている、と報じている。外交と経済の良性の相互連動については、どのように考えているのか。この目標を達成するために、どんな努力をしていくのか。
問 中国は平和的な発展の道を歩むことを堅持しており、同時に、その発展モデルは多くの発展途上国にとって極めて大きな魅力的だ、と言う人もいる。こうした評価をどう見るか。自国の発展モデルを対外輸出するつもりはあるのか。
問 ひところ、西側諸国の多くの研究機関やメディアは「中国はアフリカで絶えず政治、外交的影響力を拡大している。アフリカ諸国と関係を発展させる目的は、石油資源のためで、新たな植民地主義を行っている」と見ていた。こうした発言をどう見ているか。国家関係の発展は、アフリカにとってどんなメリットがあるのか。
問 胡錦濤国家主席は05年、国連総会で初めて調和の取れた世界の構築という理念を提起した。調和の取れた世界とは、中国の外交にとって何を意味しているのか。調和の取れた世界の構築のために、中国はどんな努力を払っていくのか。
問 香港が中国に復帰して、07年7月1日で10周年を迎えた。香港の発展は、政府が期待していたようなものだったか。「1国2制度」の政策の実施をどう評価しているか。今後の中国経済の発展で、香港はどんな役割を果たすのだろうか。
問 06年の第59回世界保健機関(WHO)の総会では、ごく少数の国が台湾住民の健康問題への関心を口実に出した、台湾当局の総会への出席を要請する10回目の提案が否決された。これは何を物語っているのか。WHOでの台湾問題に対する中国の原則的立場は、どのようなものか。
問 台湾民進党は、政権に就いて以来、とくに07年以降、一連の「脱中国化」の姿勢を相次いで見せている。大陸はこれをどう見ているのか。「台湾独立」勢力が打ち出す可能性のある極端の「台湾独立」の動きに対しては、どんな姿勢を維持しているのか。
問 ある時期、ダライラマ集団や一部の西側メディアは「中国が青海・チベット鉄道を建設するのは、チベットの鉱物資源を略奪するためだ」と言ったことがある。これをどう見ているか。開通後、漢民族とチベット族とでは結局、どちらが最大の受益者になったのか。
問 世界には「中国政府はチベット文化の抹殺を目指した『文化全滅』政策を実施している」とまき散らしたり、「青海・チベット鉄道はチベット族の文化と仏教文化にとって脅威となり、チベット人独特の生活様式は消えてしまう」と非難したりする人が一部がいる。これは事実的根拠があるのか。
問 本部が米国にある「人権オブザーバー」が発表した「06年度の中国人権状況リポート」は、「政府がメディア、インターネット、学術界、弁護士に対する規制をさらに厳しくしている」ため、中国の人権状況は「著しく悪化している」との報告書をまとめた。事実はどうか。人権分野で起きている変化を一体、どのように見ているのか。
問 06年6月に開催された第1回国連人権理事会で、中国は高い得票数で同理事会のメンバーに選出された。これは中国にとって何を意味するのか。新しい人権理事会に対して、中国は何を期待しているのか。また、どんな努力を払うつもりか。

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