本誌記者 繆暁陽
南寧市文化局の陳暁玲局長
南寧市非物質文化遺産(無形文化財)全面調査資料精華集
チワン族の故郷である広西には、千百年前に歌で技芸を伝えた劉三姐がいた。歌で配偶者を選ぶという歴史はすでにとうに変わってしまったが、優美な山歌は今日まで歌い継がれている。唐代の繁栄から解放後の復興まで、千年のときが過ぎ去り、激しい世の移り変わりの中で、広西の山歌は今も桂林山水と同じように名高い。先ごろ、広西チワン族自治区における山歌の伝承・発展をめぐって、本誌記者が南寧市文化局の陳暁玲局長に独占インタビューをした。
チワン族の青年男女の間で行われる歌合戦
陳暁玲氏によると、広西チワン族自治区は少数民族が集中して居住する地区であり、主にチワン族、ミャオ族、トン族など11の少数民族からなっている。南寧市のチワン族の人口はその総人口の60%以上を占めている。「歌海」と呼ばれるチワン族地区では、豊富で独特な山歌が何代にもわたって生まれ続けており、文字の記録としては欠けているものの、口から口へと民衆の間に広く伝わってきている。「山歌の内容はほぼすべて時事に関すること。1950年代には、“私は畑を分けてもらい、あなたは土地を持った”というような内容がいつも歌われていたが、今は“私は新しい自動車を買い、あなたは新しい家を持った”といった内容が多く歌われている。内容は時代の発展と庶民生活の改善に伴い、絶えず変化している」と陳暁玲氏は述べた。
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