
出土文化財
無理解と非難の中で
日常生活で、おそらく子どもは最も手放せない一部だろう。「娘は今年17歳、じき大学受験です」。すべての母親と同様、自分の子どもについて語る彼女は、誇りと慈愛に満ちている。
一号坑の第3回発掘を引き受ける前、フィールド調査がなければ、家で研究をしながら、子どもの世話をすることができた。「今は毎朝6時に家を出て、よる7時に家に帰れるとも限りません。文化財が出土した時には、残業しなければならず、事務室の簡易ベッドで一晩過ごすこともあります」
今回の発掘のリーダーを引き受けたことは、彼女にとって栄誉、苦労ばかりでなく、さらに多くの無理解と批判もあった。
一号坑の兵马俑が歴史的に火災や水害に遭ったことから、多くの彩色俑が出土した際にすでに破損されていた。内情を知らない多くの人は、その責任は考古チームにあるととがめた。俑坑で毎日仕事をしている許さんは傍のガイドが観光客にこう説明しているのを何度も耳にした。「この兵马俑の膝は発掘で破損されました・・・・・・」
許さんは「彼らを追い出したいと思う時も……」と半笑いする。
第3回発掘が始まったばかりの時、発掘に対する疑問がインターネットに溢れた。彼女はこれを一種の原動力として見ることにしたと話す。兵马俑博物館の曹瑋副館長は彼女や隊員に「あなた方は今後、考古学の大家となる。このように多くの人が後ろであなた方に目を向けて、しっかり行うよう促している」と話したように。
記者は俑坑傍の作業台に「互いに許し、個性を殺し、口を抑え、速く行動し、効率を高め、微笑みを」と書かれた紙が張ってあるのに気づいた。
「まず人となり、そして事をなす」。許衛紅さんの言葉を用いれば、こうしたしっかりとした制度や規約が恐らく、彼女と考古学チームに激しい気持ちと活力が満ち溢れている理由なのかも知れない。
「北京週報日本語版」 2009年9月23日 |