Imprimer cet article

Commenter cet article

検索
メールマガジン登録
中文 | English | Français | Deutsch | Español
ホーム 政治 経済 国際 中国と日本 記者会見 社会 文化・科学・観光 観光 スポーツ 文献・資料・法律・法規 動画 特集
ハルビン
【都市】ハルビン――旧工業基地から氷の町・サマーの町へ

 

本誌記者 陳 ラン

立体交差橋の上にかかっている、非常に目立つ「ハルビンがみなさんを歓迎します」という大きな看板と緑化ベルト地帯にそびえ立っている「冬冬」という第24回世界冬季ユニバーシアード(大冬会と略)のマスコットの鉄製のカラフルな彫塑は太平国際空港から高速道路を通じて市街区に入るメルクマールである。2009年2月、ハルビンは成功裏に大冬会を催すことで新中国の建国60周年へのプレゼントとし、市制を敷いていらい規模最大のこの国際競技大会はこの都市の知名度と世界における影響力を極めて大きく向上させた。3月に、全長17.73キロの地下鉄1号線の第一期工事が施工を再開し、この新中国で1番先に解放された大都市を現代化へとさらに1歩前進させることになった。

「ハルビン」は満州語で、「偏平な形の島」という意味である。ハルビン市は中国の東北地域の黒竜江省の南部に位置し、総面積は5万3068平方キロ(市街区の面積は4272平方キロ)、全国で緯度が最も高く(東経125°42’―130°10’、北緯44°04’―46°40’)、面積が最も大きな省都の都市であり、現在8つの区、10の県(市)を管轄し、松花江(川)が南西から北東へと市街区を流れている。2008年末までの総人口は989万人(メーンの市街区の人口は475万人)で、漢族、満州族、回族、蒙古族、朝鮮族など40以上の民族がここで暮らしている。ハルビンでは冬に雪が降り、積雪期が長く、1年の中で平均気温零度以下の期間は5カ月(11月~翌年の3月)に達し、氷と雪の資源に恵まれ、「氷の町」ともいわれてきた。氷灯(氷をライトアップしたもの)、氷の彫塑、雪の彫塑を作ることはかねてから冬季の重要な大衆的文化芸術活動となっている。浄化された雪とげの水を飲用水とし、雪とげの水で農地を灌漑し、家禽や家畜を飼育することもすでに地元では氷と雪の資源を開発、利用する重要なやり方となっている。

1946年4月28日に解放された後、ハルビンは戦略的後方の基地を建設し、解放戦争を支援するというきわめて困難な任務を引き受け、軍需産業製品、軍需品の生産を主とすることになった。新中国建国の初期、ハルビンは国の重点工業都市の1つであった。抗米援朝の時期(1950-1953)に、南方の大・中型企業16社が「北部地域に移された」ことと「第一次5カ年計画」期(1953-1957)に旧ソ連の協力のもとで建設された重点プロジェクト156件のうち13件がここに建設されたことは、ハルビン市の工業の基盤と国の重要な機械・電力工業基地の地位を確立することになり、国有大・中型企業を主体とし、重工業を中心とする工業経済構造が形成されるに至った。

統計データによると、1957年のハルビンの社会生産総額は17.2億元に達し、そのうち工業生産総額は13.24億元で、社会生産総額の77%を占め、全国の大都市の中で上位7位にランクされていた。1965年には、ハルビンの社会生産総額は28.5億元となり、そのうち工業生産総額は24.45億元で、85.5%占め、1957年比79.3%増となった。ハルビンのサマーコンサートと氷ライトアップ園遊会などの行事のすばらしい催しは物質の面で相対的に欠乏していた1960年代の初期において、人民大衆の文化生活を極めて大きく豊かにするものとなった。

改革開放の政策を実施していらい、経済体制改革の全面的な展開に伴って、ハルビンは新しい発展の段階に入った。工業構造の変化に目に見えるものがあり、軽工業の比率は1978年の38.9%から1990年に44.5%まで向上した。同じ時期の重工業の比率は61.1%から55.5%まで下がった。

1979年にできた太平国際空港は拡充を経て、現在はすでに中国の東北地域北部最大の国際空港となっている。2008年に至るまで、旅客取扱数は延べ約500万人で、旅客機の離着陸の回数と旅客取扱数の伸び幅は全国の空港のランキング30の中で2位にランクされている。

1984年10月、国務院はハルビン市が1985年1月から独自の計画を制定することを再度認可し、省クラスに相当する経済管理権限を与え、そして全国の総合的改革のモデルケース都市の一つとすることを認可し、ハルビンの経済発展にすばらしいチャンスをもたらすことになった。

1990年から始まったハルビン投資貿易商談会(「ハルビン商談会」と略称)は中国政府が認可した大型対外交易会の1つであり、会期は毎年の6月15日~19日である。「ロシアを際立たせ、北東アジアに目を向け、全世界に波及し、全中国のために役立つようにする」という主旨に則って、ハルビン商談会はすでに最初の10カ国、2000人以上の業者が参加し、800の展示ブースのあった国境地帯の地方的展示会から2009年の第20回の約70カ国・地区、中外業者12万人以上が参加し、3001の展示ブースを擁する国家クラスの国際的経済貿易商談会となった。この20年らいの総成約額は千億ドルを越え、中国の対ロシア経済貿易および科学技術協力の最大の展示会と北東アジア地域経済貿易協力の重要なプラットフォームとなっている。

新しい世紀に入っていらい、ハルビンは国が東北地域の旧工業基地の改造をサポートするチャンスをがっちりと捉え、「工業による都市振興」の戦略を実施し、プラント制造業を大いに振興した。優れた地理的位置と交通条件、確固たる経済基盤と国の開放政策に頼って、積極的にロシア、日本、朝鮮、韓国などの周辺諸国と経済貿易および技術協力を発展させた。インフラ施設を建設することと旧市街区の再開発、新市街区の建設などの人民の生活を改善するプロジェクト及び歴史的建築物保護プロジェクトを大いに推進することを同時にすすめた。ここ数年来、相前後してソフィア教会堂、中央大街大通り、極楽寺などの重点的地区に対し総合的整備を行い、ハルビン建築芸術広場、中央大街大通りの歩行者天国とハルビン文化パークを建設し、都市の環境と姿を改善すると同時に、都市建築物の文化的特色を際立たせた。

ハルビンの観光業が「冬がシーズンで、夏はシーズンオフである」という季節的な違いに対応して、ハルビン市は「ハルビンのサマー観光文化祭」を創設することを踏まえて、この都市特有の自然資源と人文資源の潜在力をさらに掘り起こし、夏季の観光資源を統合し、都市の文化資源で経済と観光事業の発展を促した。現在、ハルビンにはすでに「中国ハルビン国際氷雪祭」、「ハルビンのサマーコンサート」、「ハルビンのサマー観光文化祭」、「ハルビンのサマー国際ビール祭」、「黒竜江国際スキー祭」、「ハルビン園芸祭」などの著名な行事があり、さらに438件のプロジェクトを企画、建設し、観光業を都市の経済発展のブースターとし、「氷の町、サマーの町」という都市ブランドをつくることに力を入れることになっている。

ハルビンの未来の戦略的発展の目標は、まさに張効廉市長が7月12日に「2009都市の発展と企画国際フォーラム」の開幕式に出席した際に述べたように、「3つの適合」の都市――創業に適合し、居住に適合し、人間の全面的な発展に適合する現代の文明都市を建設し、都市の経済社会の発展を速める成果を絶えず固めると同時に、都市の調和と持続可能な発展をいっそう重視するということである。

(データと史料の出所はハルビン地方情況ネットによる)

「北京週報日本語版」2009年9月22日

北京週報e刊一覧
 
トップ記事一覧
インフレは依然、経済最大の潜在的懸念
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?
中国、水利整備を加速
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区
中 国 中国事実と数字
中国のチベット
事実と数字2005
中国を透視する
その一問一答