Imprimer cet article

Commenter cet article

検索
メールマガジン登録
中文 | English | Français | Deutsch | Español
ホーム 政治 経済 国際 中国と日本 記者会見 社会 文化・科学・観光 観光 スポーツ 文献・資料・法律・法規 動画 特集
中日関係の60年
徐敦信元駐日大使――山高し道遠し、中日関係をみる

「政冷経熱」から戦略的互恵へ

小泉純一郎氏が01年4月に就任し、06年9月に安倍晋三氏が首相になるまで、中日は5年の長きにわたる政治の「氷河期」にありました。この時期の中日関は総体的に、「政冷経熱」を特徴としていました。

「政冷」は主に二つの面に見られます。第一は、ハイレベルな相互訪問の中断です。しかし、往来できない状態にまでには至っていません。国際会議においては、主に歴史問題に話題が集中しました。第二は、両国の民間の友好的な感情が希薄になったことです。中国人の対日本のみならず、日本人の対中国も同様です。

7、80年代、世論調査によると日本の庶民が最も友好的だと感じていた国は、1位が米国、中国が2位で、好感を抱いている人は70%を占めました。新世紀に入ると、様々な矛盾、また中国の高度成長に正しく対処できなかったことから、好感度は低下していきました。

小泉首相の時代、主要な課題は「改革徹底」の旗を掲げて経済を刺激することでした。一方、外交政策は重大な失敗だった、と言えるでしょう。日本国内に多くの反省の声があるだけでなく、日本の盟友の米国ですら不満を隠しませんでした。

安倍氏の首相就任は、中日関係改善のきかっけとなりました。就任後に訪問したのは中国であり、これにより中日の政治面の「硬い氷」は崩れ始めていきました。安倍氏が訪問できたのは実は、靖国神社は訪問しないと確約したからです。温家宝総理が07年4月、「友好と協力」のために「氷を溶かす旅」に立ったことは、中日関係の氷と雪がすでに溶け始めたことを暗示していました。

「氷を壊す」「氷を溶かす」「春を迎える」から、08年5月の胡錦主席による訪日「暖春の旅」に至って、両大国の稀にみる政治の「氷河期」はようやく終わりました。四回におよぶ重要な訪問によって、中日関係は「政冷経熱」という不正常な状態から脱け出すことができたのです。この過程において、象徴的な出来事を提起しないわけにはいきません。つまり、中日の戦略的互恵関係の確立です。「戦略的互恵」が今、中日関係の主題となっています。

「戦略的互恵」は日本側が提起したもので、温家宝総理が訪日した際に両国は、大幅な紙面を割いて戦略的互恵関係について説明し、その内包する意味と任務を具体的に示した「中日共同コミュニケ」を発表しました。胡錦涛国家主席が日本を訪問した際には、双方は「戦略的互恵関係を全面的に推進することに関する中日の共同声明」を発表し、互恵関係を全面的に推進していくことを宣言しました。中日の間においては、これは四番目の重要な政治文書となり、現在および今後の両国関係の長期的な発展に向けて進むべき方向性、具体的な計画が明示されています。重い現実的意義と深い歴史的意義を備えているのです。 振り返れば、中日関係は紆余曲折を経、様々な問題が出現しましたが、それは実はいぶかるに足りないものです。歴史が原因だとしても、あるいは現実的にみても、隣人が付き合う中で問題が一つも起きない、というのは考えられません。問題が生じた後に中日間の声明、条約の精神に沿ってこうした問題を処理できるかどうか、私はこれこそが最大の鍵だと考えています。

国際的な力のバランスに変化が生じている今、金融危機に立ち向かうには、日本はますますアジアから離れることはできず、中国からも離れることはできなくなっています。もちろん、中国も日本を必要としています。

中日関係の発展について提言するとすれば、私はまずやはり、高所に登って遠方を望み、長期的な視点から中日関係をみることが大切だと強調したいですね。問題に遭った場合には確約と信用を守り、大局を念頭に置いて適切に処理することです。次に、相手側の発展に正しく対処し、自らの位置を的確に捉えることです。そして、青少年の友好往来の推進。「歴史を鑑とし、未来に目を向ける」よう次世代を教育することです。

「北京週報日本語版」2009年9月18日

   前のページへ   1   2   3  

北京週報e刊一覧
 
トップ記事一覧
インフレは依然、経済最大の潜在的懸念
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?
中国、水利整備を加速
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区
中 国 中国事実と数字
中国のチベット
事実と数字2005
中国を透視する
その一問一答