子曰く「仁者は2人なり。団結は力なり」
齊保東さん(66歳)は名義上の職務は、河南省内郷県灌漲鎮農業経済管理ステーションの責任者だが、実際の仕事は「宣伝」、つまり村々の壁にスローガンを書くことで、そしてこの仕事を43年にわたって続けてきた。
年を重ねて、スローガンをどれほど書いたのか、齊保東さんもはっきり覚えていないが、スローガンは、いずれも国か現地政府の政策だと彼は言う。
スローガンは、中国の大きな特色であり、時代のマークだと言える。この60年間のスローガンは、中国の政策の変化と国民の喜怒哀楽を濃縮したものだ。
“水を飲む者は井戸を掘った人を忘れない”
桃渓鎮は内郷県の西端にある辺ぴな郷鎮だ。それは、爆破して切り開かれた数ヵ所の峠を通り抜けなければ到達できないところだ。この小さな鎮では、ともに店舗を賃借りして商売をする2人の老人がいる。2人とも60歳だ。賈清傑さんは葬式で使う紙製の馬と花輪を作り、もう1人の於敬軍さんは靴の修繕と合鍵作りをやっている。
2人は、子供のころ、村中の壁に書かれた「水を飲む者は井戸を掘った人を忘れず、解放されて立ち上がった者は毛主席を忘れない」、「中華人民共和国万歳」など、新中国と毛沢東主席を称賛するスローガンを今もはっきり覚えている。
「北京週報日本語版」2009年9月11日 |