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中国とゆかりのある日本人
日本語教育の権威 留学生の知己

――神戸大学留学生センター長・中西泰洋教授

劉幸宇(神户学院大学)

日中の留学生の交流に熱心な日本人が数多くいるなか、日本語教育で顕著な業績を上げた専門家がいます。この20年近く、外国人留学生とくに中国人留学生への日本語教育の研究に心を傾け、56編におよぶ学術論文を発表したほか、11部のテキストを編集・出版して、兵庫県で屈指の日本語教育の権威となった人です。神戸大学留学生センター長の中西泰洋教授です。

中西教授は中国の文化を熱愛し、1972年に関西大学文学部中国文学科を卒業。その後、76年に同大学大学院で中国文学修士号、90年に兵庫教育大学大学院で教育学修士号を取得しました。この2つの学歴が、その後の留学生への日本語教育に従事する確固とした基盤を築くことになったのです。70年夏、大学生の時ですが、中国文化への憧れを胸一杯に抱きながら、日中友好協会訪中団の一員として初めて中国を訪問。当時、中日両国の間はまだ国交を回復しておらず、直行便もなかったことから、一行は香港経由で入国し汽車で北京へと向かいました。当時、大陸の生活は非常に低い水準にありましたが、「中国は広大で資源が豊かであり、国民は非常に質朴で、若者ははつらつとしていて、非常に忘れがたかった」、というのが中西教授の初訪中の感慨です。その後、10回以上も中国を訪れていますが、そのたびに新たな収穫があった、と感慨深げに話していました。

              中西泰洋(前列から右3)教授と留学生たち

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