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中国四大発明  
中国四大発明の今昔

 

                           本誌記者  蘭辛珍

2008年北京五輪の開幕式のセレモニーでは、中国古代四大発明の火薬、羅針盤、紙、印刷術が中国を紹介するうえで一大テーマとなった。

中華民族の世界文明への偉大な貢献として、四大発明は世界文明のプロセスに重大な影響を与えた。数千年が過ぎ去り、今日、この四大発明は中国の発展にどのような影響をもたらしたのか、これと関連する産業はどんな状況にあるのか。

火薬

中国史料の記載によれば、中国が火薬を発明したのは紀元前1世紀。当初は製薬のみに用いられた。9世紀末になると、黒色火薬が出現し、花火や爆竹の製造に用いられるようになり、祝日や祭典の際には花火や爆竹を上げて祝う一種の伝統文化が形成された。10世紀には、武器製造に用いられるようになり、大量の火薬武器が戦場に姿を現した。火薬ロケットや火縄銃、大砲など、18世紀に西洋列強が中国を侵略した際には、中国軍はやはりこうした大砲や火縄銃で抵抗した。

13世紀、火薬と火薬武器は商人によってインドを経由してアラブ諸国に伝わった後、アラブ人がスペインを経てヨーロッパに伝えた。火薬武器はヨーロッパの都市での市民の反封建闘争で極めて大きな役割を果たした。その後、資本主義の発展に伴い、新しい精鋭な大砲がヨーロッパの工場で製造されるようになり、強大な威力を持った艦隊が帆を揚げて出航、新たな植民地を征服した。火薬の発明は世界の歴史的な過程を推進したと言っていいだろう。

17世紀になると、火薬によって鉱山の大規模採掘が可能となり、近代採掘業と製錬業の発展が促された。

19世紀に、ヨーロッパに黄色火薬が出現したことから、黒色火薬が軍事に用いられることはなくなった。その後、黒色火薬は主に採鉱や花火・爆竹の生産に利用されていく。

採掘業は中国の基幹産業の一つだ。国家統計局のデータによると、07年の採掘業の固定投資額は5271億元と、前年同期比26.9%の増となった。しかも採掘業は外国企業投資の重要分野であり、現在、100社を超す外資が中国で探査や採掘を行っている。

花火・爆竹の生産は中国ではすでに一大産業。本部が湖南省瀏陽市にある国際花火協会の統計では、中国の花火・爆竹生産企業は計約7500社、原材料関連企業は約2000社、販売会社は約2100社を数え、07年の総売上高は100億元。中国は花火・爆竹で世界最大の生産国、輸出国であり、製品の50%以上を百数カ国・地域に輸出しており、貿易額で世界全体の90%前後を占める。

火薬の発明は人類に別の貢献をもたらした宇宙事業である。14世紀末、万戸という人がいた。自分で造った47個の火薬を椅子に縛りつけ、自らその椅子に座り、両手で大きな凧を掲げ、火薬ロケットの推進力を利用して上空を飛ぶことを思いついた。凧を利用して無事に着陸したものの、不幸にもロケットが爆発し、万戸は命を落とした。70年代に開かれた国際天文連合会で、月にある1つの円形の山が「万戸」と命名された。「初めてロケットを利用して飛行を試みた人」を記念するためだ。

今日、中国の宇宙事業は極めて大きな成果を収めている。12規格の長征シリーズ運搬ロケットを有し、高中低と異なる軌道に応じて衛星を月まで送ることができる。運搬ロケットは中国が自力で研究開発した計約70個の衛星をすでに予定軌道に乗せており、28個の外国衛星の打ち上げにも成功。国際商業衛星市場で一席を占めるまでになった。

羅針盤

紀元前5世紀、世界最古の羅針盤が中国に出現。天然の磁石で作ったもので、スープのような形をしており、丸い底を平らな盤上に置くと平衡を保つことができ、しかも自由に回転する。静止すると、ひしゃくの柄は南の方向を指す。中国人はこれを「司南」と呼んだ。

10世紀になると、人類は人工磁性体を製造する技術を掌握した。鋼鉄片を魚の形に削り、舟のように水面に浮かべた後、天然の磁鉄を置くと、鉄片は反応して磁性を生じる。当時の人はこれを「指南魚」と呼んだ。こうした人工磁性伝達方法で作った指南魚は使用面で司南よりずっと至便であり、茶碗一杯の水があれば、水面上で方向を識別することができた。後世の人たちはまた、鋼鉄針を天然の磁性体の上で摩擦させることで、針に磁性を持たせた。こうした人工磁性伝達による鋼鉄針は本物な羅針盤だと言えるだろう。

羅針盤は古代、主に風水に用いられた。その後、航海や軍事家による方位確定に使用されていく。

10世紀ごろ、アラブ人は中国商船と交流するなかで羅針盤を使って航海するようになり、12世紀には、羅針盤はアラブ人を通してヨーロッパに伝わっていった。羅針盤の航海上での応用は、その後のコロンブスによるアメリカ新大陸の発見や、マゼランによる地球一周航海をもたらすことになる。

羅針盤によって西洋は世界市場を開拓することができ、世界経済の発展が大々的に促された。資本主義にとっては発展に向けた基盤が整ったことになる。

現在、中国は位置測定でより近代的な北斗衛星ナビゲーションシステムを有している。00年10月と12月、2個の北斗試験衛星の打ち上げに成功したことで、同システムはミサイルや航空機、船舶、衛星、個人向けのナビゲーターが可能となった。交通運輸や海上の安全・管理、農地の湿度保持状況の監視、炭鉱の安全生産、水文の測定・予報、森林防火、気象観測などの分野での応用にも成功し、社会・経済的に高い効果を上げている。

近年、中国ではナビゲーション技術が急速に発展。全地球測位システム(BPS)技術応用協会のデータによると、07年のBPS設備の販売台数は約40万台を数え、多くの携帯もBPS機能を備えており、全国大半の地区をカバーしている。

それでも、羅針盤は淘汰されたわけではない。多くの野外探検者は携帯GPSと同時に羅針盤も携行する。もちろん、この羅針盤は過去の「司南」のようなものではなく、ボタンと同じ大きさの程度のもの。スポーツ用腕時計の多くにも羅針盤が装着されており、携帯や使用がずっと便利になった。

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