最近、メディア関係者から「日本経済の中国依存度は本当に高いのか」という声が上がってる。このような質問をする人は、日本の輸出指向型経済について、どれぐらい理解しているのだろうか。日本の台頭が輸出によるものでなかったとするならば、米国主導の西側五カ国が日本に「プラザ合意」を押し付け、1985-1995年の急激な円高を誘導したのはなぜなのか。2008年より円高が再び進行し、現在も高止まりしている原因はどこにあるのか。
日本のGDPに占める輸出の比率が低いからといって、日本経済は輸出に依存していないと言えるのだろうか。問題はそれほど単純ではない。2003-2008年の日本経済は、いかにして泥沼の10年間から抜けだしたのか。いかにして毎年の景気回復、経済成長の維持を実現したのか。これは中国の需要によるものではなかったというのだろうか。まさか日本の消費の増加によるものだったというのか。
「日本側の2011年の統計データによると、日本の対中国直接輸出の対GDP比は2.47%、中国の対日輸出の対GDP比は2.45%で、ほぼ同水準だ」という分析があるが、「両国の依存度は同等」という結論を導き出すのは早計ではないか。日本の対中国迂回輸出の存在を知っているのだろうか。迂回輸出の規模がどれほどであるかを知っているのだろうか。日本における「東アジア分業体制」とは、どのような意味を持つか知っているのだろうか。
|