日本の家電産業が沈没しかかっていることは、中国にとってみれば巨大な警告だといえる。中国家電産業はこれまでずっとミドルエンド・ローエンドに位置しており、今後ハイエンド家電産業に歩みを進めるとすれば、これまでの陣地に固執してはならず、世界の電子消費財市場の発展の流れや激しい市場競争に対応することが必要であり、技術イノベーションへの投資を強化して、撤退するしかなくなった日本家電産業の教訓を生かすべきだ。
また一方では、日本家電産業が沈没に向かっていることは、日進月歩の市場に即したイノベーションのメカニズムや体制を構築する必要があるという警告を中国企業に対して発している。米国の電子通信製品を例に取れば、早い時期にはモトローラの携帯電話が世界市場に進出し、米国経済を大いに牽引した。その後、ノキアやエリクソンなどの製品が市場に進出すると、モトローラ携帯はそれまで経験したことのない競争に直面し、最終的にはノキアとエリクソンに破れた。こうして米国は世界の電子通信製品市場における覇者の地位を失った。だが米国には優れたイノベーションのメカニズムがあり、まもなくアップルの携帯電話が登場すると、米国は再び覇者の地位を奪い返し、アップル携帯は米国経済を牽引する巨大なエネルギーとなった。こうしたわけで、イノベーションを奨励するメカニズムとこれを支える環境が、ブランドを生み出すゆりかごになることがわかる。政府はこのようなメカニズムの構築過程でより重要な役割を発揮しなければならない。こうしたことはすべて、中国企業の未来の発展にとって啓発的な意味をもっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2012年11月15日
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