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北京週報>>中日関係>>評論  
長城で遭難の日本人救出劇 「助け合い」の両国関係を啓示

 

 中国河北省張家口市の「万里の長城」付近で日本人観光客が遭難した事故で、中国政府や社会はこのほど、両国関係を取り巻く情勢に左右されることなく、捜索・救助活動に全力で当たった。これは、中国の大国としての責任感や中国政府の良識、中国国民の度量の大きさを表している。上海のニュースサイト「東方網」が伝えた。

 改革開放以来、特にこの十数年間、中国は国際舞台において、責任ある大国としてのイメージをますます確立している。地球上のどんな国で災難が発生しようと、中国は惜しげもなく援助の手を差し伸べる。どこの国の旅行客であろうと、中国で不測の事態に遭えば、中国政府と国民は共に協力し、全力で救助活動を行う。日本人が中国で遭難してもこの例外ではない。

 昨年3月11日、東日本大震災が発生すると、中国政府は真っ先に日本政府と日本国民にお見舞いを述べ、日本側に支援を提供する意向を示した。そして、救援物資を被害の大きい宮城県に緊急に送り届けた。また、中国救援隊は数日間におよぶ積み重なった疲労も顧みず、被害が最も深刻な地区で昼夜問わず生存者を捜し続け、日本政府に感謝されると同時に日本国民からも歓迎された。

 ここから佐藤充さんという日本人を連想した。佐藤さんは佐藤水産株式会社の専務だった。東日本大震災に伴う津波が襲ってきた時、佐藤さんは身の危険を顧みず、先に20人の中国人研修生を高台に避難させたが、その後自分は津波に巻き込まれて死亡した。大災害発生時の大きな愛、日本人が自らを犠牲にして他人を救った事実は深い感動をもたらした。佐藤さんによる中国人研修生の救出劇にしても、150人もの中国人が腰の高さまで積もった雪をかき分けて救助に当たった今回の救出劇にしても、以前ネット上で流行った言葉「災害の前では皆同じ人間」がまさに当てはまる。

 地球が小さくなるに従って、互いに助けあい、愛し合い、共に発展・進歩しようとする人類の願いはますます広範囲かつ強くなっている。中日両国は隣り合っており、両国関係の歴史も非常に長い。2千年の友好と交流の中で、両国民は学び合い、知恵を出し合い、発展を促し合い、人類文明にも重要な貢献を果たしてきた。この重要な時期に、両国がいかに歴史の傷跡と現実の困難な局面に向き合い、揺ぎない友好への信念を持ち続け、共通点を見つけ相違点を克服し、共に協力・発展しながら、人類の共通の文明を推進していくかが、両国の友好にとって避けては通れない道となる。今回の救出劇もこの道を指し示しているのではないだろうか。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2012年11月8日

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