一方、「中国政府は日本の行為に反対の意を表す具体的な抗議行動を起こすべきか」との質問に対して、89.7%が「起こすべき」と答え、「その必要はない」と答えた人は7.3%にとどまった。このほか「分からない」と答えた人も3.1%いた。庚副所長は「中国の国民は中国政府が釣魚島問題を処理する際、『後退』ではなく『前進』を期待し、受身にならずに主導権を握るべきだと見ていることを表している」と分析。一方、中国現代国際関係研究院・日本研究所の学者・劉軍紅氏は、「同結果は民意の反映。国民は政府がもっと効果的な対策を講じることを期待している。しかし、これを理由に国民が現在の対策で『十分』と考えているか、『不十分』と考えているかを判断してはならない」と慎重な姿勢を示している。
さらに、「釣魚島問題が中日両国の戦争へと発展するか」との質問に対して、8.7%が「する」、43.6%が「その可能性もある」と答え、計52.3%が戦争発生の可能性を視野に入れていることが明らかに。一方、「その可能性は低い」と答えた人も43.2%おり、4.6%が「分からない」とした。
このほか、「釣魚島問題の落とし所は?」という質問に対して、47.7%が「平和的話し合い」と答えたのに対し、「武力で解決」と答えた人も27.4%いた。さらに、3.0%が「武力と話し合い、どちらの可能性もある」、1.9%が「経済制裁」、15.8%が「分からない」と答えた。
「解決にどのくらいの時間が必要か」との質問に対しては、64.8%が「10年以内」と比較的楽観的な態度を示した。
注目に値するのは、釣魚島問題で中立的立場を表明している米国について、回答者の6割が「米国は日本の後ろ盾。釣魚島問題における中国の真のライバル」との見方を示したことだ。庚副所長は「実際には、釣魚島だけでなく、東アジア全体や中国と東南アジア諸国の間に存在する南中国海(日本名・南シナ海)の紛争も、米国とのかけひきがある」との考えを示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年9月18日 |