日本最大の通信企業、NTTドコモの加藤薫社長は先月取材に応じた際、サムスン製のスマートフォン「ギャラクシー」を携帯していた。IT関連サイトの賽迪網が伝えた。
3年前であれば、大手通信企業の社長が韓国ブランドの携帯電話を持ち登場するとは、想像できなかったことだ。加藤社長は、「私はいきなりサムスンの販売員になったわけではないが、この携帯電話の画面は確かに美しく、画質が良い」と語った。
かつて一世を風靡した日本の電子業界の大手は、テレビ事業に集中しすぎた余り、スマートフォンの発展ブームに乗れず、現在も傍観者の立場に甘んじている。
スマートフォンは、大衆消費電子製品業界の中心的な地位を占めている。販売が高い増加率を維持しており、しかもデジカメやポータブルゲーム機等、日本の重要な電子製品の販売に影響を及ぼしている。
アップルとサムスンは現在、かつてないほどの高利益を得ている。調査会社「Strategy Analytics」のデータによると、両社の第1四半期のスマートフォン出荷台数は、全世界の約54%を占めた。
一方、ソニー、パナソニック、シャープ、富士通等の日本企業のシェアは、8%のみとなった。
◆消費者の好みを誤判断
業界内外の関係者は、日本企業が機会を逸した要因を、次の通りまとめた。(1)日本市場に対する過度の重視。(2)新たな情勢への対応の遅れ。(3)消費者の好みの誤判断、ハード面の強みの過信。
90年代、日本製の携帯電話はハード面で飛躍的な進歩を達成し、技術の奇跡を実現してきた。シャープは2000年に、世界初のカメラ機能を持つ携帯電話を発売した。
アップルがiPhoneを発売する1年前の2006年、日本の消費者は携帯電話でテレビを見ることができた。
過去20年間、かつて世界を席巻した日本電子企業はこのような進歩を続け、ハード面で競合他社に打ち勝った。フラットテレビ、高機能携帯電話もまた然りだった。しかしこの2つの事業で、海外の競合他社はよりスピーディーな技術改良を実現し、分かりやすくシンプルなソフトとオンラインサービスを開発し、コストを効果的に削減し、フレキシブルなマーケティング情報により利益を高めた。
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