中日貿易総額はここ2年ほど、最高記録を更新し続けている。中日貿易にはどのようなチャンスとリスクがあるのだろうか、著名な経済専門家である李克氏に聞いた。
李克氏は次のように応えた。
日本共同通信社2月16日付の報道によると、2011年、中日貿易総額は14.3%増の3500億ドルあまりに達し、2年連続で記録を更新した。
今後50年で、この数字は更に少なくとも50%は増加すると見ている。その根拠としては、中日貿易は世界の第2経済体と第3経済体という大規模であることに注目したい。私の経験によれば、2つの大きな経済体が貿易を行ったとき、食物とサービスの貿易は大体半々になる。一方、現在の中日貿易は、3500億ドルの貿易額うち、ほとんどが貨物貿易でいわゆる、「物と物の取引」である。サービス貿易が占める割合はたったの10%と極端に少なく、大きな成長の可能性を秘めている。特に金融、不動産サービスなどの分野での投資や業務提携のチャンスなど、多くのビジネスチャンスが潜んでいる。
データからも分るように、中国の対日本輸出は昨年に比べ20%増加し、日本の対中国輸出は8%ほど増加している。6年連続の日本の対中貿易赤字は、今年最大となり、220億米ドルに達した。
この数字は日本と中国の貿易構造と深いつながりがある。日中貿易は産業貿易が主要であるが、特に多いのは、日本企業が中国の現地工場で製造した製品を日本に逆輸入する貿易である。中国国内でコアパーツやスペアパーツを製造し、日本へ持ち帰って組み立てや加工を行うというスタイルが多い。日本の貿易赤字には、完成品による貿易赤字はほとんどなく、日本は劣勢にあるわけでないということだ。
今後の発展について言えば、中国の経済状況が日本の貿易に与える影響は相当なものになることは間違いない。また、その影響はどんどん強くなり、東南アジア、特に日中韓の経済の一体化は、経済の発展とともに更に進展するだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月21日
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