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評論  
日本企業の敗北宣言は時期尚早か 心臓部は失っていない

 

日本の企業にとって、今月は悲喜こもごもの一カ月だった。日本の大黒柱である自動車、家電、鉄鋼、電子産業などは、円高が輸出に打撃を与え、また大震災の影響もあり、利益が大幅に下落、減益する結果となった。一方、資源関連の企業である伊藤忠商事、三井不動産、住友商事などは予想を上回る増益となった。

大規模な調整と改革を行なわなければ、在来産業の日本メーカーは大きな危機と変動に見舞われるだろう。昨日、中央人民広播テレビ局の番組『経済之声』は経済学者であり、日本大学商学部の李克教授が「このような状況下で、多くの財界トップや経済専門家から在来産業の改革と発展を一刻も早く行なわなければいけないという意見が出ている。新たな利益の出所に関する大幅な調整を行い、地域的な調整も必要である。アジア、特に中国にもっと視野を向けなければいけない」と指摘したことを紹介している。

業績悲喜こもごも

日本の産業構造において、70-80年代から自動車産業は絶えず最も重要な基幹産業だった。日本が最も誇れる企業のひとつであるホンダ自動車は、ここ2年ほど、国際市場で逆境に苦しんでいる。昨年ホンダは、9-12月の営業利益が前年同期比51%増だったため、3月期の営業利益を700億円増しの2700億円に上方修正した。しかし、国際市場で何年もの間、トップを走ってきたホンダは、ゼネラルモータース、フォルクスワーゲンに抜かれ、3位に転落した。また、アメリカはリコール事件以来、ドアの火災事故など、未だにホンダへの追及の手を休めていない。

日本のもう一本の大黒柱である電子メディア産業は、メディアでは「全面的沈没」と口々に言われている。先日、パナソニックは2012年3月期連結決算の業績予想について、赤字は7800億円になるとの予想を発表した。これはパナソニック過去最大の赤字であり、日本の製造業で最悪の損失額だ。シャープもまた2900億円と同社創業以来最大の赤字、ソニーも4年連続の赤字となった。

「これらの基幹産業が程度の差はあるものの、揃って危機的状況を迎えていることは、日本企業が白旗を揚げたことを意味しているわけではない」と復旦大学経済学院副院長、一橋大学国際共同研究センターの孫立堅研究員は主張し、「日本の文化や習慣と関わりの深いゲームや漫画などの業界はやはり、日本の経済成長に欠かせない一部となっている」と指摘する。

今年1月初め、中央電視台(CCTV)は、「マンガ産業が日本の漸進型経済へのモデルチェンジのエネルギーになっている。現在、マンガ産業は少なくとも日本のGDPを十数パーセントは占めている」と指摘した。

日本のゲームメーカー大手数社の発表した2011年の決算報告を見てみると、業界のトップを守ってきた任天堂が650億円に上る赤字、セガが昨年4?12月の売上を7%落としたことを除けば、バンダイナムコ、カプコン、コナミ、スクウェア・エニックスなどは横ばい或いは好調な業績を上げている。

「日本のロボット産業も侮れない」と孫氏は言う。「日本国内でロボットを製造している企業は多く、競争も非常に激しい。高性能で低コストのロボットがどんどん開発されている。欧米諸国でさえも、日本のロボット産業とその技術には一目おいている」という。データによると、世界で使用されているロボットのうち、日本製のものは実に30%以上に上る。

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