中国人民の古くからの友人が来た。「私は今回、平和記念活動に参加するために中国に来た」。国際平和デー記念活動に参加するためわざわざ訪中したのは、日本の村山富市元首相だ。中国新聞社が伝えた。
この古くからの友人は「すでに政界から遠ざかり、普通の国民として穏やかな暮らしをしている」が、中日平和友好のために今も各地を奔走している。村山氏は細川護煕氏に続き、日本の首相として2人目に謝罪した政治家でもある。
村山氏は記念活動参加の合間に滞在先のホテルでインタビューに応じた。村山氏は「北東アジア地域最大の国である中国が地域の平和と発展に一層の貢献を果たすことを私も期待している」と述べた。
目の前にいるのが90歳近い老人だとはとても信じられない。眼光には活力があり、頭の回転は速く、語り口は明晰だ。「中日両国の世界における地位が、両国関係の世界にとっての重要性を決定づけている。両国の平和共存はアジア全体、さらには世界の平和事業に対する貢献となる」。
村山氏は「若者が歴史に関心を持ち、現実に関心を持つようにすべきだ。22日に私は瀋陽の9.18歴史博物館を見学したが、そこの壁には『歴史を鑑とし、未来に向かう』と記されていた。中日友好においてはまず歴史を正視すべきだ。本当の歴史を知り、狭隘な民族主義的感情を捨て、過ちを知ったらすぐに改めるという姿勢に基づいてこそ、悲劇の再演を防ぐことができる。そして本当の歴史を知ってこそ、中日両国は平和共存できる。中日関係の良し悪しは国際社会にまで影響を及ぼす」と述べた。
16年前の夏、村山氏は右翼勢力の大きな圧力に屈せず、著名な「村山談話」を発表した。「日本は国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れました。植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は未来に過ち無からしめんとするが故に、歴史の事実を謙虚に受け止め、ここに改めて痛切な反省の意を表し、心からのおわびの気持ちを表明いたします」。これは今にいたるも記憶に新しい。
村山氏は最後に「中日両国は戦略的互恵関係を実現しなければならない。この関係は単一的ではなく全方位的、表面的ではなく深いものであるべきだ。中日両国は協力すれば共に利益を得るし、争えば共に敗れる」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年9月26日
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