日本の一川保夫防衛相は12日、米国メディアのインタビューに応じ、日米軍事同盟が引き続き日本の安全保障政策の軸になると同時に、中国との軍事関係を改善させたいとの考えを示した。
一川防衛相は、武器輸出の規制緩和に関する研究を進めることに賛成し、また、遅れている次期戦闘機の調達に関して、年内に決断する方針を明らかにした。
安全保障政策において「門外漢」
「ウォール・ストリート・ジャーナル」は13日、インタビュー記事を掲載。安全保障政策において「門外漢」の一川防衛相が海外メディアのインタビューに応じたのは9月2日の就任後はじめてとなる。一川防衛相は、「日米関係は安全保障の基軸」としたうえで、対中関係を改善する必要もあると語った。また、中日間の領土争いの影響を弱めたいとし、中国の国防部長との交流の重要性を強調。さらに、「両国の防衛関係者が交流を図れるよう努力したい」と述べ、中国訪問に意欲を示した。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、日本の防衛相の訪中が実現すれば、両国の軍事関係は修復され、日本は民主党政権の初代首相である鳩山氏が提案した「東アジア共同体構想」に歩み寄ると見ている。
野田佳彦首相は13日の所信表明演説で中日関係に触れ、両国の戦略的互恵関係を強化したいとし、来年の中日国交正常化40周年に向けて広い分野で協力を深める考えを表明した。
武器輸出禁止の規制緩和
日本は第二次世界大戦後に平和憲法を制定し、1967年に「武器輸出三原則」を施行した。この原則に基づくと、日本は武器を輸出してはならず、外国と共同で武器を開発、生産してもいけない。たとえば、米国との総合攻撃戦闘機F-35の共同開発もこれに当てはまる。
一川防衛相は、日本政府が武器輸出禁止の規制緩和に関する研究を早急に進めることに賛成だとし、「輸出禁止の緩和は内需の低迷に苦しむ国内メーカーを後押しする」と述べた。
さらに「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、一川防衛相は、米国やその他の同盟国と先進軍事技術を共同開発する意欲を見せたと伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月14日 |