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評論  
野田首相就任と日本政府の対中国政策

 

新しさを打ち出すのが難しい野田外交

野田首相の就任は、危険と災難の中での船出と言える。党内では新たに体制を立て直し、派閥抗争を解消し、与党としての地位を固めなければならず、国内では震災後の復興と財政危機を解決しなければならない。外交は野田政権にとって差し迫った課題というわけではない。したがって、外交はどちらかと言えば内政の必要に応じたものになり、政権保持、安定志向が主要基調になる。野田内閣は菅内閣のやり方を踏襲し、対米関係を外交の第一位に置き、日米同盟を基軸にして日米関係を深化させていくだろう。台頭する中国との関係をどのように処理するかについて、野田首相が功績を残すことはもちろん可能だ。菅内閣の抑制均衡戦略を踏襲するのか、それとも両国間や地域の長期安定と発展をベースに安定した戦略的互恵関係を築くのか。野田内閣にはこの2つの選択肢がある。

今、日本経済は正念場を迎えている。中国は日本の最大の貿易相手国であると同時に日本製品の最大の市場でもあり、対中強硬策は日本の最も核心的な利益と合致しない。財務相を務めた野田首相なら、いかに日米同盟を強化しようとしても、中国の日本経済へのてこ入れ作用は無視しがたいだろう。しかし日本の歴史問題への間違った認識、中国の将来の発展に対する間違った判断、内政上遭遇する困難は、野田内閣の対中政策に不確定性をもたらしている。

来年は中日両国は国交正常化40周年を迎え、両国関係を改善する新たなチャンスである。この40年来、両国関係は曲折を経ながらも著しい発展を遂げてきたが、中日関係の現状を見てみると、釣魚島船舶衝突事件によって悪化した中日関係はまだ完全に修復されておらず、両国の国民感情基盤はいまだ弱い。両国間にかねてから存在する歴史問題、教科書問題、東中国海ガス田などの問題は再び激化して中日関係を損なう可能性が常にある。また、無視できないのは米国の要因だ。その世界戦略配置に基づき、米国は絶えず東アジアで中国への抑制均衡戦略を展開している。現在では、米日の対中戦略基調はますます明らかになってきた。いわゆる「中国脅威」の位置づけは、潜在的脅威に対する理論上の懸念から、実践における現実の脅威への対応へと静かに変わり始めている。米国は一貫して中日両国の争いを引き起こす機会を伺っており、日本をコントロールすると同時に、日本を通じて中国への抑制均衡も行うことを企てている。中日両国間の対立が長期的に存在しさえすれば、米国はいつでもその東アジア戦略に中日間の対立を利用することができるのだ。

党内の派閥抗争を終わらせ、震災後の再建と経済問題の解決に精力を注ぎ、中国など新興経済体との協力を強化することは、野田内閣にとって民主党政権維持の効果的な方法であるのみならず、日本国民の利益と願いにも合致する。野田内閣の外交が理性的で成熟したものになり、中日の戦略的互恵関係を安定的かつ健全な方向へと導いていくことを願う。

「北京週報日本語版」2011年9月8日

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