日本の金光学園音楽部の吹奏楽団と北京第166中学校の吹奏楽団による合同コンサートが昨年12月27日北京劇院で行われた 。
このコンサートは、第14回中日青少年学生交流大会の一環で行われたもの。中日青少年学生交流大会は、日本の毎日コミュニケーションズ、毎日新聞、中国の中華全国青年連合会の共催で毎年行われているイベントだ。1983年から始まり、今年は14回目。今年は日本の高校4校から、250余人が中国を訪問した。
中日青少年学生交流大会は、いろんな分野での交流プログラムが行われる。音楽分野では、笙や琴などの楽器を使った交流会が行われた。また、音楽以外の文化団体の交流プログラムもあった。それだけではなく、バレーボールやバスケットボール、卓球といったスポーツの分野でも親善試合が行われた。
今回の合同コンサートに参加することについて、金光学園の安達恭也教頭は、「日本と中国の青少年を中心として、文化の交流をしたい。それから、いろいろ歴史的に残念な時代もありましたが、次の世代では、それをお互いに理解しあって、いい関係を保てればいい。私どもの吹奏楽部は、単なる演奏じゃなくて、パフォーマンス・・・要するに、見て楽しむ音楽を目指しています。前の年に、この大会に参加した学校の先生が、次に岡山県から参加すべきなのは金光学園だと推薦をされたようですね。その当時の校長先生が、自分の教育目標の一つに、国際化教育というものを一本立ち上げていましたので、海外短期留学や姉妹校提携ということをどんどん構築していたわけです。だから、そういう波に乗って、企画に参加する決断をしたのです」とした。
金光学園の演奏に対して、コンサートで競演した北京第166中学の楽団顧問李正華さんは、次のように評価した。
中国の楽団は、ひたすら難度の高い、レベルの高い演奏を追及するのですが、日本の学生たちはすごく活気に溢れていますね。本当に音楽を楽しんでいるようです。日本の楽団との交流を通して、われわれも多くのことを学びました。これからは、もっと自由に、豊かな演奏を追及してみたいと思っています。また、両国の子供たちが一緒に食事したり、話し合ったりしているところを見て、このような活動は非常に有意義なことだと認識しました。ただの文化交流ではなくて、両国人民の友情を深めることに非常に重要な事業だと思います。
合同コンサートに参加する学生たちも感想を述べた。まずは、北京第166中学の呂晶謡さんは「日本の学生たちは、本当にマナーがいいです。その演奏もすばらしいです。私たちは、互いに相手の国の言葉ができず、英語も簡単な話しかできません。でも、音楽はまさに世界の共通語です。音楽を通して、相手の気持ちが十分伝わってきましたよ」とした。つづいて、金光学園高校2年生の三上沙有美さんは「日本で味わえないような経験を中国に来てさせていただきました。日本と違うところがあるんですけれど、すごく楽しい経験をさせてもらいました。はじめは、どんなところかなあと緊張していましたが、来て見て、中国の方々がすごくフレンドリーに接して下さるので、すごくいい印象です」と語った。
他国の同世代の青少年と交流するのは、学生たちにとって貴重な体験になり、これからもぜひこの友情がつづけばいいと思っている。
今年は、中日国交正常化35周年に当たる。この中日青少年学生交流大会も、次回は第15回を迎える。今年は、より大きな規模なものが行われる予定。この交流大会がこれからより盛んに行われていくよう期待したいと思う。
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