本誌評論員 張志萍

 ７月中旬、中国は上半期の国民経済主要データを発表した。このデータから見ると、中国経済には依然として下振れ圧力が存在しているが、安定成長、構造調整、改革促進、国民生活への恩恵を主旨とした中央政府の一連のマクロ調整政策と重大改革措置の相乗効果の下、中国経済は総体的に合理的な範囲で運営され、プラス面の変化が現れた。多くの専門家は、「目下中国経済は成長率のギアチェンジと成長モデル転換・グレードアップの正念場にある。安定したファンダメンタルズは経済の新たな成長ポイントの飛躍的発展のために更なる時間と空間を提供し、中国経済が次なる質の高い成長を迎えるために役立つ」と指摘している。

李克強国務院総理は経済が上向きに推移することに対して確信を持っている。７月１０日、李克強総理は経済情勢の専門家と企業の代表者たちとの座談会でこう指摘した。「長年の間に積み重なった構造の矛盾が露わになってきたが、経済ファンダメンタルズが長期にわたって上向きに推移するという基調は変わっておらず、依然として強い強靭性や潜在力、回復の余地がある」。李克強総理は、さらに正確な有効的措置を以て経済を安定しつつ上向きに推移させ、安定成長と構造調整のバランスを取りながらグレードアップと発展を実現させることを強調した。

　外部需要の低下、人口ボーナスの減少、立ち遅れた生産能力の淘汰などは、全て現在の中国経済の下振れ圧力の源である。しかし、これらだけで中国経済を定義づけるとしたら、明らかに公平さを失う。速報値ベースで、上半期の中国の国内総生産 (ＧＤＰ)は前年同期比では０．４ポイント下がったものの、７．０％を保った。上半期のうち、第２四半期のＧＤＰ成長率は７％であり、第１四半期と同じレベルを保ち、しかも市場の予想を上回った。国家統計局の発表によると、中国経済は下振れ圧力の下でも依然として安定した成長を保ち、情勢は楽観的であり、同時に下半期の中国経済の趨勢も期待できるものである。