米国の説得を受けた国のうち、最終的に米国とともにAIIBの「誘惑」をはねのけたのは日本だった。日本メディアと学術界が明かした情報によると、安倍晋三首相は報道内容を制限する措置を取り、日本が主導するアジア開発銀行の権威性を守らねばならないと過度に強調するあまり、イギリスのAIIBに対する態度の判断を誤り、政策決定が受け身に回った。安倍首相は最終的にAIIB不参加を決定し、その後オバマ米大統領との電話で、「これは日本が米国の最も頼りになる友人であり、米国が日本の唯一の同盟国であることの証だ」と話した。4月28日、米国を正式訪問した安倍首相は最高の礼遇を受け、オバマ大統領はホワイトハウスで安倍首相と会見した際、日本は米国の「最も親密な同盟国だ」と強調した。
今回の訪米で、米日首脳は両国の軍事同盟関係が地域レベルから世界レベルへと変わったことを共に確認した。これより前、3月下旬にニューヨークで行われた米日外交・防衛担当閣僚会議「2プラス2」会議では、防衛協力のための指針(ガイドライン)改定について合意に達した。米日両国が防衛協力ガイドラインを改定したのは18年ぶりのことだ。米日同盟は1951年に締結された安保条約によって形成され、冷戦期間中は旧ソ連の脅威への対応を基本指針としていた。1960年の初回改定で、米国が日本に対し防衛義務を持つことが明確に打ち出された。1997年の第2回改定では、「周辺事態」対応として3方面40項目の協力内容を明確にし、アジア太平洋地域で衝突が発生した際に自衛隊が米軍に協力する形で周辺事態に介入することが可能になった。これは米日同盟が侵略を防ぐ「内向型」から地域衝突に介入する「外向型」へと転換したことを示すものであった。
今回改定された新ガイドラインでは、自衛隊が世界範囲内で米軍に協力する枠組みが定められ、自衛隊の米軍に対する後方支援能力と作戦協力範囲がさらに拡大された。米日はアジア太平洋を跨ぐ広範な地域で協力を展開し、「平素」から「有事」へのシームレスなシフトを実現することになる。ケリー米国務長官は「2プラス2」会議の後で記者に対し、今回の改定は「歴史的転換点」であると指摘し、さらに「尖閣諸島」(中国の呼称は釣魚島)は米日安保条約第5条の適用範囲内だと重ねて言明した。
|