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「二重思考」は南中国海問題平和解決の基礎
米国は航行の自由の確保を口実に、さらに表立って直接的に南中国海問題に介入し、同時に自身の南中国海周帯への「事的回帰」の歩みを速めている。さらには太平洋の高級将校自らが同盟国である日本に対して直接軍用機や軍艦を出動させ、またASEAN諸国に対しては連合艦隊を結成して南中国海を巡航するよう示唆した。 

ASEAN諸国の南中国海問題についての立場は一致しておらず、利益も異なるが、ASEAN首脳会議はすでに2年連続して共同声明で南中国海情勢への関心を示しており、中国側にフィリピンがASEANを「人質に取って」自国の利益のために奉仕させようとしているのではないかという懸念を抱かせている。 

中国側の考えでは、南中国海情勢が再び複雑化するのを防ぐ唯一の道は、「二重思考」に従って、2001年に調印された「南中国海における関係国の行動宣言」精神を実行していくことである。宣言の第4条は、関係当事国は1982年「国連海洋法条約」を含む普遍的に承認された法の原則に従い、直接関係する主国家による友好的協議と交渉を通じて、武力の行使や威嚇に頼ることなしに平和的な手段で土および管轄紛争を解決する、としている 

中国とASEAN10カ国は早急に「南中国海行動規範COC)を制定する必要がある。「準則」が制定されれば、南中国海地域の危機防止と管理の上で共通認識と制度的基盤ができることになる。安心材料になっているのは、2014年10月に行われたその年2度目の高級実務者会合で、中国とASEAN諸国がCOCの早期調印とコンセンサス文書発表に関して初期合意に達したことだ。 

中国はASEANと共同開発を目的とした海上互恵協力を積極的に推進することを望んでいる。これは紛争の平和的解決のための良好な雰囲気づくりに着眼したものであると同時に、紛争解決前に収拾のつかない事態に陥るのを防ぐ有効なアプローチでもある。 

中国政府と企業界は「21世紀海のシルクロード」構築に熱心に取り組んでおり、インフラ建設の強化、海上貿易航路の確保、国境を越える海上犯罪の撲滅といった面での協力を通じて、海上隣国と「運命共同体」を作ろうとしている。南中国海は「21世紀海のシルクロード」が必ず経由するルートである。今後は、紛争島嶼において避難、捜索・救難活動、観測、観光を優先内容とした海上協力を試行し、そうした試みを開放して直接当事国と非直接当事国に参加してもらうことも検討する価値があるだろう。 

中国はすでに90%以上の陸地国境を画定しているが、隣国8カ国との海上紛争問題では、中越間で北部湾(トンキン湾)の境界が画定しているのを除いて、そのほとんどに進展が見られていない。海上の境界画定は期にわたるきわめて困難な作業である。関連二国間協議交渉が南中国海問題の複雑化によって完全に停滞するようなことがあってはならない。「二重思考」を実行するには、改めて第一の路線における活動を活性化する必要がある。つまり、徐々に中国と他の紛争直接当事国との二国間交渉を再び活発化し、進展させなければならない 

その他にも、海洋法改善を着実に推進し、「国連海洋法条約」を主体とした現代海洋法制度における史的利の軽視という現象を変えていく必要がある。 

最後に、南中国海問題の非直接当事者が心から南中国海の平和と安定を支持しているのであれば、自制的な態度を示し、紛争介入の衝動を抑えなければならない。

「北京週報日本語版」2015年5月29日

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