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「習・朱会談」が伝えるメッセージ

本誌評論員 蘭辛珍

5月4日午前、近平中国共産党中央総書記は北京で、朱立中国国民党主席及び朱主席率いる大陸訪問団と面会した国共両党の指導者が会うのは2005年以来4回目。大陸と台湾は期的に分裂状態にあったため、両党指導者の会談は毎回国内外から極めて大きく注目される。今回は近平政権発足後初めての国民党主席との会談であり、台湾地区の2016年総統選挙を前にして行われた与党国民党党首と中国共党最高指導者との会談でもあった。「習・朱会談」は両岸関係にどのような影響を与えるのか。そして近平総書記は海峡両岸関係の発展についてどのような政策構想を持っているのか。こうした問題が、特に海峡両岸関係者から広く注目されている。 

「習・朱会談」のタイミングと双方が会談で触れた内容を詳しく分析してみると、今回の会談が次の4つのメッセージを伝えていることが容易に見て取れる。 

一つめは国共両党対話、つまり陸と台湾対話が、一つの中国の原則という基礎の上に成り立っていることである。近平総書記は会談で、「我々は終始『92年コンセンサス』の堅持を台湾当局や各政党との交流の基礎にしてきた」と特に強調した。「92年コンセンサス」の核心は大陸と台湾が一つの中国に属することを認めることである。 

二つめは両岸が平和的展を維持しなければならないことだ。近平総書記は、「両岸の利益融合を深化し、両岸の互恵・ウィンウィンの関係をともに築き両岸同胞をさらに幸福にすることが、両岸関係の平和的発展を推進する主要な目的である」との見解を明確に示した。これは、中国の新世代指導者の政策がこれまでの両岸関係発展の調を引き継いでいることを示している。それと同時に、習近平総書記は両岸の平和的展に関して、「両岸関係の未来を切り開き、両岸運命共同体を作る。両岸双方の社会的感情を十分に考慮し、両岸の民衆の受益面とメリット取得感の大に努める。特に両岸の基層民衆、中小企農民・漁民の協力的展、青年の起業・就機会のさらなる提供に取り組む」という新たな方針も打ち出した。 

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