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米国はアジアインフラ投資銀行を拒否すべきではない

本誌評論員 蘭辛珍 

英、仏、独、伊など米国の同盟国が相次いで中国主導のアジアインフラ投資銀行への参加意志を示し、それが米国政府を不満にさせていることが、このところ国際世論の焦点になっている。設立準備中のアジアインフラ投資銀行としては、無償で広告をしてもらっているようなものだ。 

計画では、アジアインフラ投資銀行の関連規約制度と運営基準・規則などは、参加意志を示した創設メンバー国で今後数カ月かけて集中的に討議し、今年中ごろに打ち出されると見られ、年末にはアジアインフラ投資銀行が正式に設立される見通しだ。現在アジア諸国以外にも、主要な欧州本主義諸国もいくつか参加意志を表明しており、アジアインフラ投資銀行がアジアに留まらない金融機関であることを示している。 

こうした欧州諸国の参加で、米国はかなり焦りを募らせている。だが筆者の見るところ、その必要はまったくない。米国はアジアインフラ投資銀行を拒否する必要はなく、寛容な態度で向き合い、ひいては中国の招待を受けて主体的に参加して、アジア太平洋地域のインフラ建設を支え、積極的な態度でこの地域の人々の幸せのために知恵と力を貢献するべきだ。またそうすることこそが「世界のボス」が取るべき態度だろう。 

中国がアジアインフラ投資銀行を設立する主な理由は二つある。一つは、中国が「一一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」。「帯」はベルト、「路」はロードの意)略を打ち出した後、特にアジア太平洋地域の相互連結性を打ち出した後、この地域のインフラ建設の早急かつ秩序ある進を保障するために、資金を支援する国的金融機関が必要になったこと。二つ目は、中国が国金融機関で発言権を必要としていることである。人民元国化と中国金融の完全放は中国政府の不変の政策だが、中国は金融化の過程で、国金融市場に対する支配力がないという問題を解決しなければならない。現在世界で影響力がある国金融機関において、中国もそのメンバー国の一つであるものの、主導権と支配力は欧米大国が握っており、中国の発言権と影響力は小さい。世界銀行は改革を行って発展途上国発言権を高める必要があるとしてはいるが、米国議会に否決されたため、この改革は暗礁に乗り上げてしまった。アジアインフラ投資銀行の設立は、このような状況下で、中国がやむなく独立した意志と金融力を示さざるを得ずに取った行動だと見ていいだろう。中国には4兆ドル以上の外貨準備があり、アジアインフラ投資銀行設立を発起する上で資金的支えとなった。 

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