実のところ、合理的かどうかは昨年の四半期経済成長率の比較からも見て取れる。昨年中国政府は経済新常態を打ち出し、難度の高い「深水区」改革を主とした改革全面深化の措置が次第に実行されつつある。こうした取り組みは、経済成長率を引き下げるという構想の下で、経済構造調整と経済の質向上を目的として行われたもので、第４四半期の経済成長率に影響を与えていた。国家統計局のデータによると、２０１４年第４四半期の中国経済成長率は７．３％だったが、この成長率でも、中国経済は依然として安定した良好な状態を保ち、しかも経済構造と経済の質はどちらも上向き傾向を示していた。このことから、今年の７％前後という成長目標は実のところ昨年第４四半期の成長率を踏まえたもので、しかも経済の安定に影響を及ぼさないということが分かるだろう。 

７％前後という年度目標は、ここ１０年来の中国政府の経済成長目標のうち最も低い数値で、昨年の７．５％目標と比べてもかなり低い。では７％の成長率は中国の経済成長が引き続き減速することを意味するのだろうか？ 

その心配はまったくない。中国の経済規模は１０兆ドルを超え、基数が大きい。たとえ７％成長であっても、年度成長実額は８０００億ドル余りに達すると見られ、５年前の１０％成長の実額より多い。今、７％前後の成長率は一年で中所得経済体を1つ生み出すことに相当する。 

世界経済において、中国の７％前後という成長率は依然として高いものだ。２０１４年の世界経済平均ＧＤＰ成長率は２．６％だった。特に主要経済体において、中国の７％前後という経済成長率はトップクラスだ。