安倍首相の政治生命:少しでも慎重さを欠けば一巻の終わり
日本メディアは、安倍政権は相対的に安定した長期段階に入ったが、新しい1年は安倍政権にとって試練に満ちており、重大問題の決断で少しでも慎重さを欠けば、政権が大きく揺らぐ、と分析している。
今回与党が選挙で勝利した大きな原因は、反対勢力が脆弱でまとまりがなく、他に信頼できる選択肢が少なかったからであり、有権者が安倍首相とその政策を強く支持したからではない。自民党が獲得した290議席は選挙前の295議席より少ない。
龐中鵬氏は「今後数年、安倍首相が政権運営で直面する課題はまだ非常に多く、決して順風満帆というわけではない」と話す。龐中鵬氏の見方によると、2015年に安倍首相がまず直面する4月の統一地方選挙(中国台湾の地方選挙に類似)は、衆議院議員総選挙とは異なる。地方の状況は千差万別で、衆議院議員総選挙で勝ったからといって地方選挙でも大勝できるとは限らない。今年4月の地方選挙では、競争は非常に激しいものになる。「次は5月以降に国会に提出する集団的自衛権行使容認に関する法案だ。その時には、野党は必ずボイコットや阻止に回り、法案の可決は紆余曲折を経ることになる。もちろん法案は最終的に可決するだろうが、順調にはいかないだろう。そのほかにも、9月の自民党総裁選挙では、党内に安倍首相と総裁職を争う人物が現れ、安倍首相は全力で総裁選挙を戦わなければならない。そうでなければ総裁の地位が保てず、首相の座もおのずと失うことになる。また、経済分野でも複雑で入り組んだ問題がある。例えば、2015年度予算、どのように確実に経済を振興し、地方経済を活性化し、貧富の格差を縮小し、給与をアップするか、特に日本経済が2015年に着実な成果を上げられるようにできるか否かが課題だ。これらを実現して初めて、2017年の2回目の消費税率引き上げに向けて基礎を固めることができる」。(ソース:国際金融報 作者:袁源 )
「北京週報日本語版」2015年1月16日 |