2014年11月22日の朝8時30分、河北省張家口市崇礼県にある密苑雲頂スキー場は今冬初のスキー客を迎えた。北京、天津、上海、深センなどから来たスキー客のほとんどは前日に次々とこの地に集まっていた…" /> 冬季五輪に夢託す山間のまち -- pekinshuho
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冬季五輪に夢託す山間のまち

本誌記者 馬

2014年11月22日の朝8時30分、河北省張家口市崇礼県にある密苑雲頂スキー場は今冬初のスキー客を迎えた。北京、天津、上海、深センなどから来たスキー客のほとんどは前日に次々とこの地に集まっていた。その目的は、この日のスキー場開きに参加し、冬季の崇礼スキー場の第1陣のスキー客となることだった。

2015年7月31日、国際オリンピック委員会は投票で2022年冬季五輪の最終開催地を選出する。北京と張家口市が冬季五輪の共同招致に成功すれば、ここは雪上競技のメイン会場になる。

張家口市冬季五輪招致弁公室の責任者は、「現在の計画では、当市はスケルトン、ボブスレー、アルペンスキー以外のすべての雪上競技を行い、競技種目は冬季五輪種目の半数を超える」と話す。

冬季五輪招致に大きな強み

昨年11月5日、国際スキー連盟のアルペンスキー、スキージャンプ、クロスカントリースキー、フリースタイルスキー、スノーボードの種目別委員会の技術専門家が崇礼の競技場を視察した専門家らは、崇礼は冬季五輪の雪上競技を行う基礎を備え、華北地域における最も理想的な良質の天然スキー地域だとの見方で一致した。今回の視察は2022年冬季五輪招致に対し極めて重要な意義を持っている。

崇礼県五輪招致弁公室関係責任者の説明によると、崇礼県は冬季の平均降雪量が約64センチ、年間降雪量が約100センチで、雪質評価パラメーターがすべて国際スキー場の基準にかない、冬場の室外平均気温はマイナス12度、平均風速は2級(1.6~3.3メートル)にしか達さず、150数日間に及ぶスキー期と5~35度の傾斜度はスキーに適している。

張家口市は北京、河北省、山西省、内蒙古(モンゴル)自治区の4直轄市・省・自治区が境を接する地域に位置し、環渤海経済圏と西北部内陸資源地域を結ぶ重要な場所である。北京市中心部は張家口の競技場から220キロしか離れておらず、京蔵(北京 -チベット・ラサ)高速道路、京新(北京-新疆)高速道路と国道110号線が両都市を結んでいる。京張(北京 -張家口)高速鉄道プロジェクトはすでに国からプロジェクト立ち上げの認可を受けており、全長は約174キロに及び、2017年に開通すると、北京から張家口までの所要時間はわずか40分、崇礼のスキー場までの所要時間は50分に短縮される。北京と張家口の所在する地域は世界で人口が一番密集している地域の一つであり、冬季五輪の開催によって、直接北京市・河北省およびその周辺部の3億もの人々に影響が波及するため、冬季五輪の普及と繁栄を大いに促進していくであろう。

現在、張家口市では高初級者向けのコースが82本設けられており、滑走距離は計69キロに及んでいる。数本の高級者向けコースは国際スキー連盟から競技コース認証を受け、しかも国際スキー連盟主催のアルペンスキー・ワールドカップ、ファーイストカップなどの大会を複数回行っている。同時に、2020年までに、張家口市崇礼県にある星付きホテルは20軒余りに達し、1日の受け入れ能力は五輪大会のニーズを満たすことができる見込みだ。

優れた自然環境に恵まれていることも張家口市の冬季五輪招致の大きな強みだ。2012年、張家口市は「国家ガーデンシティー」の称号を授与され、「北京の奥庭」と称されている。域内には河川が縦横に走り、青い山並みが連なる。特に開催地である崇礼県では、森林被覆率が45.6%に達している。

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