以上のことから、電子情報技術を主とするモノのインターネットやビッグデータがインダストリー４．０の基盤であることが見て取れる。この面においては、中国と西側諸国に格差が存在しない。中国の情報技術は急速に発展しており、世界最大で最速のコンピュータは中国にあり、最大の電子情報製造企業も中国にある。それとともに、デバイスやハイエンドチップなどコア技術における基礎サポート能力が明らかに強化され、クラウドコンピューティングやビッグデータなど新技術応用の面で大幅に進歩した。これらはインターネットと工業との融合を推進するために基礎的保障と技術的サポートを提供している。  

もちろん、インダストリー４．０はまだ初期段階にあり、インダストリー４．０時代に入るには標準化の難問、企業ごとの発展に必要な通信方式、データフォーマットなどを含む数多くの難問を解決する必要があり、すべてが同じ標準で運用されて初めて異なる生産工程をインターネットによって統合することができる。このほか、ネットワークセキュリティの保障なども解決が必要だ。工場が外部とオンラインでつながると、マルウェアの侵入やサイバー攻撃の危険度がさらに高まる。これはインダストリー４．０にとって致命的なダメージになるだろう。  

だが、中国の科学技術者や企業家たちはこれらの問題をうまく解決できるに違いない。今後中国のスマート製造業は西側同業者との競争において、受動的立場の追随者ではなく、対等な立場、ひいては牽引する立場になっていくはずだ。

「北京週報日本語版」2014年12月22日