2014年は澳門(マカオ)復帰15周年。澳門は東西文化の出会いと融合を目撃してきた。伝統的でもあり現代的でもある澳門が、全世界からの視線を引きつけている。
祖国と築く協力・ウィンウィン関係
「澳門の発展はCEPAと切り離せない」。記者の取材を受けた際、澳門貿易投資促進局の張祖栄主席は大量の資料をめくりながら、CEPA、つまり2003年に締結した「中国本土・澳門経済貿易緊密化取決め」を説明した。「ゼロ関税原産地証書」発行、「澳門サービス業従事者証明」提供、中国大陸部都市から澳門への「個人旅行」解禁、中国大陸部専門資格・技能試験の澳門住民への開放……一連の着実で効果的な措置が澳門と中国大陸部の経済融合を促し、澳門経済の多元化に向けた発展を促進してきた。
「さらに重要なのは、CEPAが今も充実・改善されており、より多くの、より実際的な補足協定が締結されていることだ」と張祖栄主席は話す。張主席によると、今年1月1日、「CEPA補足協定10」が正式に実施され、会議・展示会、観光、銀行、運輸など28のサービス貿易分野で、市場参入条件、経営範囲と地域の制限などがさらに緩和された。中国大陸部の澳門サービス貿易に対する開放措置はすでに累計383項目に達している。
面積の狭さと土地供給の不足は澳門の経済発展を制約する一大ボトルネックだ。2011年3月、広東省と澳門は「粤澳協力枠組み協定」を締結し、双方は横琴で面積約5平方キロの産業パーク「粤澳協力産業園区」を共同計画し、中国医薬、文化クリエイティブ、教育、訓練などの産業を重点的に発展させることとなった。最初に始動した産業パークプロジェクト「粤澳協力中国医薬科技産業園区」は2013年7月の企業誘致開始以来、計120を超える問い合わせがあり、58件の投資計画を受け付けている。
復帰から15年、澳門と中国大陸部の関係はますます緊密になり、ますます互いに助け合うウィンウィンの関係になっている。中国大陸部は澳門の食品、飲用水、ひいては土地問題の解決において最大の努力をしており、澳門も四川大地震や青海地震など大災害の際に最大の善意を寄せた。
「野菜や果物など農産物を例にとると、澳門の中国大陸部からの輸入量は2000年には約3.5万トンだったが、2013年には8.5万トンまで増えた」と澳門民政総署管理委員会の黄有力主席は話す。
給水面では、澳門は原水の95%以上を主に中国大陸部からの供給に頼っている。澳門海事・水務局の黄穂文局長は、次のように話す。「中国大陸部は珠江流域に対し水量管理調整を実施しているだけでなく、竹銀水源システムを作り上げ、珠江流域と澳門の給水システムの給水保証率や給水水質などを全面的に高めた。今後もさらに大藤峡水利基幹施設を建設し、澳門の給水安全性を長期的に保障していく」。
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