12月9日~11日、年に一度の中央経済工作会議が北京で開催され、2015年の経済政策が決定した。改革の深化によって経済の「新常態」(ニューノーマル)下での安定成長を維持することが、来年の中国経済活動の重点となる。
2014年、中国は7%前後という合理的な範囲での経済運営を維持したが、減速傾向が見られた。2015年の経済成長率が合理的な範囲を下回るか否かを、多くの人が懸念している。2015年は中国が「十二五」(第12次五カ年)計画を全面達成する上で詰めの年であり、中国経済構造調整の正念場となる年でもあるため、年間経済の趨勢はこれまでよりもさらに特別な意義を持つことになる。
今回の会議から、中国政府が高度経済成長の追求をやめ、「穏中求進」(安定を保ちつつ経済成長を促す)、経済発展の質・効果の向上を堅持し、経済発展の「新常態」に能動的に適応し、経済が合理的な範囲内で運営されるよう努めていることが容易に見て取れる。
長年にわたって、高度成長が中国経済の常態であったが、それは代価として資源と環境を犠牲にしたものであり、高度経済成長と同時に一連の負の効果もあった。特に2008年の世界金融危機以降、こうした高度成長はもはや継続することができなくなった。雇用を保証し、国の経済と人民の生活の必要を確保するため、中国は経済の安定的発展を維持しなければならない。関連部門の推計によると、7%前後という成長率は、中国経済の比較的合理的な運営範囲であり、この範囲内での運営は中国経済の「新常態」と見なされている。
「新常態」下での経済安定成長を維持するために、2015年に中国は積極的な財政政策と穏健な金融政策を引き続き実施し、また経済成長モデルの転換と経済成長構造の調整をより重要な位置に置く。これは、中国が2015年も投資、新興戦略産業、サービス業を積極的に支援することを示唆している。
改革の全面深化は中国が経済「新常態」を維持する上での主要手段だ。三十年余りの高度成長の後、初期の改革開放による経済牽引力はすでに小さくなりつつあり、中国経済は新たな原動力を必要としている。そのため中国政府は「改革の全面深化」という新たなエンジンを発動した。さしあたって、中国が経済発展の過程でぶつかっている難題はつまるところ体制・メカニズムの障害であり、最終的に改革の全面深化によって打破する必要がある。
|