6.スコットランド独立住民投票
長きにわたって懸案だったスコットランド独立住民投票が9月18日に行われ、スコットランドの有権者はイギリスから独立するか否かを決める投票を行った。結果は独立反対が55%、独立支持が45%だった。この結果に基づき、スコットランドは連合王国内に留まることとなった。スコットランドの独立は現実の利権争いによるところが大きい。スコットランドとイギリス政府は石油利権で対立しており、スコットランドは北海油田が自分たちのものだと考えていた。北海油田の利権を握ることができればスコットランドは豊かな国になる、と考えるスコットランド人もいる。最終的に独立は実現しなかったが、イギリス政府もスコットランドにより多くの自治権を与えることを約束した。しかもスコットランド住民投票は欧州地域の分裂主義をある程度刺激することにもなり、スペインのカタルーニャ地方の独立感情が高まった。
7.タイでクーデター
2014年5月22日、タイの軍部と政治指導者らの政治危機打開策協議が決裂し、プラユット陸軍司令官が軍事クーデターを決行して全権を掌握した。軍当局は同時に100人あまりの政治指導者らを出頭させてインラック前首相を含めた数人の政治要人を拘束した。プラユット陸軍司令官がその後、記者会見を開いた。記者会見で、彼は「厳格な措置が必要なので、容認してもらうしかない」とし、国民に理解を求めながら、夜間外出禁止令を実施し続けるが、適時に見直すとも表明した。
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