中国は確固として、自国民および全人類の長期的発展に責任を負う態度で気候変動に積極的に対応し、中国の発展段階、能力、負うべき責任に相応しい国際的義務を担い、世界の気候・環境を守るために積極的な貢献をしてきたと言えるだろう。
一部の国際世論が中国の努力を重視していないことは不公平だ。現在、中国は世界の主要CO2排出大国の一つだが、大量排出し始めたのはここ30年ほどであり、排出総量は先進国の百年来の工業生産による累積排出量よりずっと少ない。それに、中国はそれを理由に排出削減の取り組みを緩めてはおらず、中国政府の約束した排出削減目標は担うべき責任の範囲をはるかに上回っている。
気候変動対応に関する国際交渉は現在のところ困難な状況にあり、その主な対立と衝突は気候変動対応における責任分担問題をめぐるものだ。「国連気候変動枠組条約」は「共通だが差異のある責任」という原則を確定したが、先進国と発展途上国がそれぞれいったいどんな責任を担うべきか、経済コストをどのくらい払うか、どんな援助を提供するかはずっと論争の焦点になっている。
気候変動対応は人類全体の課題であり、各方面が公平で責任ある姿勢で対応することが必要だ。先進国は工業化の過程で「無料の排出枠」を使って発展したというのに、発展途上国が発展を必要とする時になったらこの枠はもう無料ではなくなっているというのは不公平だ。先進国は「国連気候変動枠組条約」の規定に基づいて、率先して排出削減の重任を担い、しかも発展途上国が持続可能な発展を遂げながら気候変動に対応できるよう、資金、技術、能力開発といった援助を提供すべきだと考える。その一方で、発展途上国も積極的に行動して持続可能な発展を推進し、先進国の資金、技術、能力開発といった援助の下で、自国の国情を考えに入れながら、気候変動の緩和・適応に関わる行動と措置を強化し、気候変動による悪影響に対処する能力を高めるべきだ。
このような公平で責任を負う精神と原則に従いさえすれば、各方面が共通努力を通じて、予定通り2015年に新たな気候変動対応に関する合意(2015年合意)が達成されるよう促し、それによって国際社会がより効果的な気候変動対応を実現することができるに違いない。
「北京週報日本語版」2014年12月5日 |