全会は、法律の生命力はその実施にあり、法律の権威もまたその実施にある、と指摘した。各級政府は、党の指導の下で法治の軌道に乗せて活動を進めることを堅持するとともに、機能が科学的で、権限と責任が法で定められ、法律の執行が厳正で、オープンかつ公正、廉潔かつ高効率な、遵法と信頼を旨とする法治政府の建設を急がなければならない。法に基づいて政府機能を全面的に果たし、機構・機能・権限・手順・責任の法定化を推し進め、政府の「権力リスト制度（政府の権限を詳細にリスト化して公開すること）」の実施を広げる。法に基づく政策決定の仕組みを健全化し、大衆の参加、専門家への諮問、リスクの評価、合法性の審査、集団による議決を行政における重要な政策決定の際の法定手順として定め、重要な政策決定の合法性を審査するための仕組みを行政機関の内部につくり、重要な政策決定の終身責任追及制度および責任を遡って調べる仕組みをつくる。行政の法執行体制の改革を深化させ、行政の法執行と刑事司法とを連係させる仕組みを整備する。厳格で規範化された、公正で理性的な法執行を堅持し、法に基づいてさまざまな違法行為を処罰し、大衆の切実な利益にかかわる重点分野での法執行を強化し、行政裁量権基準制度を確立して健全化し、行政の法執行責任制を全面的に実施する。行政権力に対する制約と監督を強化し、問責・是正の仕組みを完全なものにする。政務公開を全面的に推進し、公開を通常、非公開を例外とする原則を堅持し、政策決定の公開、執行の公開、管理の公開、サービスの公開、結果の公開を推し進める。

全会は、公正は法治の生命線であると指摘した。司法の公正は社会の公正をリードする重要な役割を果たすが、司法の不公正は社会の公正の致命的な破壊につながる。それゆえ、司法管理の体制と司法権力運用の仕組みを充実させ、司法行為を規範化し、司法活動への監督を強化して、どんな訴訟においても人民大衆に司法の公平と正義を感じてもらえるよう努力しなければならない。裁判権と検察権との法に基づく独立公正な行使を確実に保証する制度を完全なものにし、指導幹部による司法活動への干渉や具体的な案件処理への介入を記録・通報して責任を追及する制度を確立し、司法人員による法定職責の履行を保護する仕組みを確立して健全化する。司法権限の配置を適正化し、裁判権と執行権とを分離する体制改革の試行を促し、最高人民法院（裁判所）の巡回法廷を設立し、行政区画にまたがる人民法院と人民検察院の設立を模索し、検察機関が公益訴訟を起こす制度の構築を模索する。厳格な司法を推進し、事実と法律を拠り所とする原則を堅持し、裁判を中心とする訴訟制度の改革を推し進め、事件処理の質に対する終身責任制および誤審の責任を遡って問責する制度を実施する。人民大衆の司法への参加を保障し、司法調停、司法公聴、投書・陳情受理などの司法活動への人民大衆の参加を保障し、人民陪審員制度を完全なものにし、オープン・動的・透明・便利な「陽光司法」の仕組みを構築する。司法による人権の保障を強化する。司法活動への監督を強化し、検察機関が監督権を行使する法律制度を整備し、刑事訴訟・民事訴訟・行政訴訟に対する法的監督を強化し、人民監督員制度を完全なものにする。法に基づかない赦免・減刑や、コネ・私情・カネの絡んだ事件処理は絶対に認めない。