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勝敗のない対決「中国医学vs西洋医学」

 

言語表現の違いを除けば、中国医学と西洋医学は実のところどちらも人体を対象とした医学である。中国医学は通常機能面から人体を分け、西洋医学は一般に解剖結果によって人体を分けるが、生理学上、両者はまったく同じである。しかし病理学上はまったく異なっている。西洋医学はすべての病気が病巣によって起こり、病巣を取り除けば病気を治せると仮定する。一方中国医学はすべての病気は人体内環境の不正常によるものであり、こうした内環境の不正常をなくせば病気を治せると仮定する。したがって中国医学と西洋医学が理論上一つになることは不可能だ。これもまたすべての論争の根本的原因である。

新浪網の関連調査によると、調査に参加したネットユーザーのうち73%が楊楨氏を支持し、19%が阿宝を支持した。しかしこれが何かを裏付けているという訳でもないだろう。なぜなら、中国医学に対しては常に「擁護者は神とあがめ、反対者は怪しげなものと考える」という二つの極端な立場が存在することが、実践によってとうに証明されているからだ。

現在の世界では、小異を残して大同につくことこそが時代発展の要求に合致する。中国医学も西洋医学も発展し続ける必要があり、どちらも自分たちこそが世人を救済する聖医だと断言することはできない。中国医学にも西洋医学にも限界性はある。例えば脈象だけを見ても、多くの個体差があり、一部は生理的な差異で、一概に病気だと見なすことはできない。特に強調するべきは、中国医学の脈診は望診、聞診、問診と併用されるべきであり、「四診合参」して初めて結論が出せるもので、脈診だけで妊娠の有無や病気かどうかを診断できるものではないということだ。

中国医学も西洋医学も実際には相互に参考にできるところがあるはずで、水と火のように相容れない関係になる必要はまったくない。茫々たる宇宙の中で、人類が究明できることは本当にわずかだ。中国医学も西洋医学も、異なる視点から人体の神秘を探り、それによって人類の病気による苦しみを取り除こうとしているにすぎない。これはまさに中国で古くから言われている「殊途同帰」(道は異なっても帰着するところは同じ)を裏付けている。この点において、中国医学にも西洋医学にもそれぞれ長所があり、どちらが優れているかを競って勝負する必要はない。結局のところ、病気を治せることが最も肝要なのである。

「北京週報日本語版」2014年11月21日

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