まさにこのような使命感と責任感にかられ、安秀梅さんと同僚らは上級部門の支持を得る努力をしたと同時に、ユイグー族文化を救うための一連の措置を取った。たとえば、幼稚園や小学校でのバイリンガル教育推進、ユイグー族研究室・研究学会の設立、ユイグー語訓練班の開設と教材作成・発音記号による牧民向けユイグー語教育、ユイグー族民謡の児童向け訓練班と民族衣装製作訓練班の開設、無形文化遺産登録申請と無形文化遺産伝承者の養成、中国ユイグー族博物館・無形文化遺産保護伝承センター・ユイグー族歌舞伝承センターの建造、『ユイグー族文化事典』・『粛南無形文化遺産叢書シリーズ』の整理・編纂などである。
努力の成果は次第に現れている。蘭州理工大学を卒業したユイグー族の女性、サランジス(薩冉吉斯)(中国語名は李雪梅)さんはその変化に深い感銘を受けている。ザザンキスさんが小学校に通っていた頃、学校はまだユイグー語の伝承問題を重視していなかったため、彼女は家族が話すユイグー語は分かったが、話すことはできなかった。ザザンキスさんは言う。「兄の子供が学校に通う時になると、状況は変わっていた。幼稚園から小学校までユイグー語を教えるようになり、生徒はユイグー語で話せるだけでなく、ユイグー族の民謡も歌えるようになった。今、私もユイグー語を学び始めている。きっと自分の民族の言葉を改めてマスターすることができると思う」。
ユーグ族の女性、サランジス(薩冉吉斯)さん
「北京週報日本語版」2014年8月7日
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