ユースオリンピック競技会場全体で唯一の新規建設競技会場は、南京市江北浦口新城にある青奥体育公園(ユースオリンピック・スポーツ公園)だ。同施設の建設で、浦口区に市民向けトレーニングセンターがないという空白を埋め、大会後にはスポーツトレーニングの場として市民に開放される。「ユースオリンピックがなかったとしても、浦口区にこのスポーツセンターを建てていた」と繆瑞林市長は話す。
聖火リレーはオリンピック精神を伝え、中国のイメージを示し、南京をアピールする重要なツールであり、ユースオリンピックの重要なパートの1つだ。今回の大会では、節約開催の原則に従って、オリンピック史上革新的なインターネット聖火リレーが行われた。聖火がギリシャで点火され最後に南京に到着することを除いて、中間部分はアプリを用い、ゲームのインタラクティブな方法で聖火リレーが行われている。
南京ユースオリンピック組織委員会文化教育部報道官補佐の張楽氏は、「インターネット聖火リレーは国籍や地域の束縛から解放され、より多くの人に参加してもらい、月面を探査する月着陸探査機『嫦娥三号』や深海を調査する潜水艇『蛟竜号』など、多くの普通なら行けない場所にも聖火を渡すことができた」と説明する。「インターネット聖火リレーは、経費を大幅に節約し、しかも低炭素で環境にもやさしい、真の意味でグリーンなユースオリンピックという理念を体現した」と張楽氏は話す。
節約開催は経費をかけないことではなく、どの経費も必要なところにかけるということだ。節約精神とユースオリンピック開催の融合は、南京の理念と国際理念との軌道が見事に重なったものであり、節約開催を通じてユースオリンピック参加者に生き生きとした南京のイメージを伝えることができる。南京市の劉以安常務副市長は次のように語っている。「南京が、簡素ではあっても雑ではない素晴らしいユースオリンピックを世界に向けて示すことを、ともに期待しよう」。
「北京週報日本語版」2014年7月30日 |