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簡素でも素晴らしい南京ユース五輪開催を
 長年、オリンピック経費は巨額化を続け、開催国にとって極めて大きな政的力となっていた。大型国際大会開催都市の多くは大会のために大掛かりな工事を行い、多くの大型競技会場を建設した。これについて、アトランタ・オリンピック組織委員会のペイン会長は、「オリンピックの威光は十数日しか続かない。激情が静まった後も、その都市の人々はそこで生活し続ける。我々は一時の栄光のために市民に債務を背負わせることはできないし、真新しい体育館をみすみすきれいな飾り物にしてしまうわけにもいかない」と直言してはばからなかった。 

安堵させられることに、今回の南京ユースオリンピックの計35の競技会場のうち、ほとんどが既存施設を改修したものだ。すべての競技会場競技会場内設備の建設は「改修可能なら建設しない、修理可能なら取り換えない、リース可能なら買わない、借りられるならリースしない」の原則を堅持している。 

例えば、河西にある国博覧センターの本来の機能は会議展示場。ユースオリンピック期間中、ボクシング、テコンドー、フェンシング、近代五種競技・フェンシングの試合は同センターの展示ホール2つを使って行われる。会場の椅子やスタンドはすべてレンタルして仮設する。大会終了後、これらの設備は撤去され、同センターも会議展示場としての機能を回復する。 

実際のところ、「コンベンションセンター」から「オリンピッククラスの競技会場」という華麗なる変身を実現するのは、決してたやすいことではなかった。競技会場の照明の改造だけでも、スタッフは苦心に苦心を重ねた。国博覧センターで開催予定のフェンシング競技を例に取ると、紳士のスポーツであるフェンシングの照明に対する要求は極めて細かく厳しい。国博覧センターはアジアユースゲームズの競技会場として使用されたことがあるが、その照明でもユースオリンピックの要求する基準との間にまだ隔たりがあった。南京国博覧センター競技会場改修責任者の梁啓慧氏は、「照明システムを取り換えるというプランもあったが、それだけで1200万~1300万元かかる。大会終了後に撤去するというのでは無駄になってしまう」と話す。国際フェンシング連盟の競技要求を満たすと同時に、経費節約と今後の競技会場としての使用を踏まえて、施設側指導者は積極的に南京大会競技会場担当部門と論証を繰り返し、国際フェンシング連盟と意思疎通し協調を重ねた。そして「ハードは変更せず、ソフトを変更する」方法を採用し、照明配置の調整と制御方法の変更を行うことで、ユースオリンピック競技の要求を満たすことに決定した。

ユースオリンピックのフェンシング競技のために、南京国際博覧センターに設置された競技場と観客スタンド。(徐蓓撮影)

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