世界が中米の軍事動向に関心を寄せているのは、平和、発展、協力を時代の流れとする今日、最大の発展途上国と最大の先進国である中米両国両軍関係の安定した発展は地域と世界の平和と発展に非常に重要な影響があるからだ。平和的発展を愛するすべての人が、中米の平和的共存を望んでいる。
第四に、中米両国はかつて軍事上密接に協力したことがある。第二次世界大戦中、中米両国の軍人は中国の国内でともに日本軍に反撃し、米国のシェンノート少将と「フライング・タイガース」は英雄のイメージとして今でも中国人の記憶に残っている。
中国の今回のリムパック参加は中米関係の発展に有利となるが、中米関係を妨げる要素がこれによって消えることはない。中米国交樹立以来30余り、中米軍事関係は「回復-発展-停滞」といった悪循環を繰り返している。その主な原因は、双方の戦略的相互信頼が不足しているからである。対台湾兵器売却、米軍用機の中国への接近偵察、ネットワークセキュリティ、南中国海での中国に対する挑発行動など、中米軍事関係の緊張状態は一般的に言えば米軍側の挑発によるものだ。
習近平国家主席は7月9日に開かれた第6回中米戦略経済対話で、「中米両国がいかに双方の戦略的意図を判断するかは、双方がどんな政策を講じるか、どんな関係を発展させるかに直接影響を与える。この根本的な問題で誤りを犯してはならない。さもないと、一つの間違いがすべてを台無しにしてしまう事態を招く」と強調した。
中国軍のリムパック参加は、中米双方が最も脆い軍事分野での協力の面で一歩を踏み出したことを示している。演習終了後、戦艦「海口」、「岳陽」、「千島湖」は米サンディエゴを友好訪問する予定で、中米軍事関係はさらに緊密化することになる。
我々は、中米両国の軍事関係を真に改善しようとするのであれば、両国は誠意を持って協力することに努力しなければならないと考える。双方の力がどちらも相手をねじ伏せられない状況のもとでは、協力が最良の共存方法である。中米両国が軍事面において経済面のように協力を強化し、対立を減らすことを望む。そうして初めて、世界の平和的な発展の秩序に建設的な役割を果たしていくことができるだろう。
「北京週報日本語版」2014年7月23日 |