2014年上半期、中国映画市場は引き続き活況を呈し、半年間の興行収入は130億元余りを記録、2011年の年間興行収入を超えた。しかし、盛況な市場の背後には、優れた作品の不足、インターネット企業の進出、文芸作品市場の先行きの暗さといった問題がなお存在している。
変化1:国産映画の連続勝利ならず、ハリウッド作品が逆襲
2013年国内映画市場の成長の勢いは非常に速く猛烈だったが、それでも今年の旧正月当日だけで2億元という数字は人々を驚愕させた。『西遊記之大鬧天宮』(英題:The Monkey King)、『爸爸去哪児』(英題:Where are we going? Dad)、『澳門風雲』(英題:The Man From Macau)の3作品を合わせると、7連休中の累計興行収入は14億元を超えた。
しかし優れた作品が不足しているため、国産映画は明らかに息切れし、2月以降の興行収入はずっと低い数字をうろうろしている。国産映画が目白押しだった五一節(メーデー連休)前後には、未曾有の逆成長という事態まで出現した。6月にハリウッド大作が相次いで上映されると、ハリウッド作品の興行収入はたちまち国産映画を追い越した。上半期に1億元を突破した31作品のうち国産映画は14本あったが、トップ10入りした作品のうち国産映画はわずか4作品にとどまり、しかもそのうち上位3作品はハリウッド作品と競合しない旧正月時期の上映だった。
映画業界シンクタンクのEBOT芸恩票房決策智庫の統計によると、6月22日時点の国産作品と輸入作品の興行収入比は62.5:62.9で、その差は比較的小さかった。しかしその後1週間で、『トランスフォーマー4ロストエイジ』上映の効果により64:72となり、たちまち差が開いた。最終的に、上半期は輸入作品が興行収入比率で53%と逆転し、国産映画は2013年に年間通してハリウッド映画を押さえた栄光を続けることができなかった。
娯楽産業専門のシンクタンク芸恩諮詢(EntGroup)のアナリストは、「スクリーン数が毎年40%以上のペースで増え、総数2万枚を突破した背景がありながら、興行収入の成長は鈍化傾向を示している。このことから、映画作品数のほかにも、質の向上と口コミこそが興行収入の安定成長を牽引する重要要素であることが分かる」と指摘する。
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