集団的自衛権解禁は戦争の正当化
このところ、安倍首相は憲法解釈変更を閣議決定し、集団的自衛権の解禁を企んでいる。この件につき、自民党と連立政権を組む公明党は慎重な立場を貫いてきたが、最近態度を軟化させた。そのため、自衛権解禁は大きく進展すると見られる。
鳩山氏は、「安倍内閣は憲法解釈を変更して集団的自衛権行使を企んでいるが、この行為は非常に危険だ。このやり方には賛成しない」と述べ、「単に自衛のためであれば、集団的自衛権は必要ない。国家的危機に見舞われた時、日本には自衛の権利がある。これは法的にも許されている」と指摘した。
鳩山氏はまた、「集団的自衛権の解禁は、日本が武力攻撃を受けなくても武力を発動できることを意味し、戦争を正当化するツールになる。集団的自衛権行使の範囲をどう限定しても、一旦始まれば次第に拡大する。日本周辺だけでなく、全世界へと拡大していくだろう」と述べた。
鳩山氏は、「日本が今やるべきは、中国など隣国との緊張感を高めることではなく、対話や外交手段など平和的な方法で問題を解決するという姿勢を示すことだ」と指摘しつつも、「現在、日本の野党には与党と対抗するだけの力がなく、しかも、野党にも、自民党と連立政権を組む公明党の内部にも、集団的自衛権行使に賛成する声があるため、解禁される可能性が高い」と遺憾の念を示した。
22日、中日友好21世紀委員会中国側副秘書長の王泰平氏はフォーラムの席上、「安倍政権の集団的自衛権解禁の目論見は、日本が今後も平和的発展路線を歩み続けられるか否かという問題にかかわる。一旦集団的自衛権が解禁されれば、日本は海外に派兵して戦うことができるようになり、日米間の軍事協力が可能になるだけでなく、第三国にも、さらには世界のあらゆる場所にもかかわってくるだろう。これでは、周辺国は日本の動向が危険だと思わざるを得ない」と述べた。
「現在、国際的に盛んなのは多国間主義だ。多国間の対話協力を通じて利益共同体を実現し、共同平和発展を目指すのなら、それは平和的多国間主義だ。しかし別のタイプも考えられる。暴力的多国間主義だ」。劉江永氏はこう述べ、さらに本誌記者に対し、「米国を始めとするNATO軍の攻撃は暴力的多国間主義だ。世界で暴力的多国間主義が横行している時期と場所には、必ず戦乱が起きていた」と指摘した。
劉江永氏は、「集団的自衛権解禁後、日本の次なる一歩は一部の国や軍事機構との連携であり、これは非常に危険だ。国際的な軍事紛争の『大勢の殴り合い』に加わっていくことになる」との考えを示した。NATO規約では、メンバー国に対する戦争はNATO全体に対する開戦に等しい、と定められているからだ。このような暴力的多国間主義の過激な危険性は誰が見ても明らかで、日本国民と中日関係に甚大な災難をもたらすことになるだろう。
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