1筋の道と、1本の運河――文明と歴史の記憶を運ぶ2つの大動脈が22日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産リストに登録された。
「大運河」と「シルクロード」が世界遺産に登録された
この日、ドーハで開催された第38回世界遺産委員会で、北京と杭州を結ぶ「大運河」が世界遺産に登録された。中国の世界遺産登録はこれで46件となった。また中国とカザフスタン、キルギスが共同申請していた「シルクロード起点区間と天山回廊の道路網」が世界遺産に登録され、中国初の他国との共同申請による世界遺産登録となった。
世界遺産は全人類のものであり、ある国だけが独占できるものではない。
「シルクロード」は2つの文明――東アジアのいにしえの中華文明と悠久の歴史を持つ中央アジア地域文明をつなぎ、ユーラシア大陸の経済・文化・社会発展の交流を目の当たりにし、仏教やマニ教といった宗教の古代中国や中央アジアなどへの伝播を促した。
ユネスコの調査報告書によると、「シルクロード」は世界で初めて東西世界をつないだ道であり、貨物を運んだだけでなく、精神的アイデンティティも与えられていた。「シルクロード」を通じて技術が伝えられ、思想の交流が行われ、広範囲での東西世界の交流が初めて実現し、互いの友好と理解が深まった。
一方、はるか昔から流れ続ける「大運河」は、文明の水路を切り開き、国内の各民族及び中国と近隣諸国・地域間の文化交流も促進し、大運河の内包する精神――都市と自然、人と自然、人と人との間の調和的共存が次第に形づくられ、人類文明の発展に大きな影響を与えた。
京杭大運河
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