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武器輸出進める日本の野心と危険

 

2013年12月、安倍政権は『国家安全保障戦略』と『防衛計画大綱』で、日本の防衛産業の現状と軍備体制について大きな危機感を示した。2つの文書はともに武器輸出禁止令改正の必要性を提起している。

実のところ、「防衛装備移転三原則」が打ち出される前から、安倍政権はすでに官民一体の方法で武器輸出攻勢をかけていた。日本共産党は先ごろ国会質問で、安倍首相と日本の軍需産業界との密接な関係を示す資料を提示した。資料によると、2013年4月~2014年1月にかけて、安倍首相がロシア、中東、アフリカ、アジアなど15カ国を訪問した際に、主要軍事企業が複数同行していた。そのうち、三菱重工とIHIの同行回数が最も多かった。この2社は日本の戦闘機と戦艦の主力メーカーだ。

武器輸出を円滑に推進するために、日本政府は2015年度に、日本と外国政府・国際機関間の武器輸出交渉を専門に行う防衛省直属部署「防衛装備庁」の開設も計画している。

日本が武器輸出に邁進するのはもとより利益に駆り立てられてのことだが、安倍政権が武器輸出解禁を急ぐ背景には、より攻めの姿勢の政治・外交・軍事的動機がある。

まず、武器輸出解禁後、メイド・イン・ジャパンの武器は安倍政権の「積極的平和主義」を隠れ蓑にした「軍事外交」と「武器外交」展開のための政策ツールになるだろう。先ごろ、安倍首相はシンガポールで行われたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)に出席し、関連諸国の海岸警備力向上のために、東南アジア諸国に巡視、監視、救援、輸送、掃海など「防衛装備」を輸出することを公にした。これと合わせて、日本政府は年内改正予定のODA政府開発援助大綱の草案で、援助範囲内に軍事援助を盛り込む予定だ。

このほか、日本の先端武器・軍事技術は、日本が日米軍事同盟を強化し、日米豪三国同盟を結んでアジア太平洋の安全保障構造を主導するための足がかりにもなる。

新しい「防衛装備移転三原則」によると、今後日米軍事装備の通用性が高まり、日米軍事力一体化の度合いもそれに応じて深まると見られる。日本の防衛省は2014年財政年度予算で巨額の調達費用を計上しており、水陸両用作戦車から無人偵察機まで、米軍の最新装備を導入する計画だ。ジョンストン豪国防相は日豪「2+2」閣僚会合期間中にメディア取材を受けた際、日本から新型潜水艇を調達するのは、潜水艦隊がオーストラリア海防戦略の核心だからだ、との考えを明確に示している。

兵を用いるのは良いことではない。第2次世界大戦当時の日本軍の暴行とアジア太平洋諸国を傷つけた罪悪の歴史を鑑みると、日本の戦後平和理念を覆す安倍政権のやり方が国際社会から警戒されることは必至だ。安倍政権が集団的自衛権を解禁し、自衛隊が「地球のあらゆる場所」に姿を現し、日本の武器が世界の各紛争地帯にばら撒かれ、日本の指導者がなんら恥じ入ることなく第2次世界大戦の戦犯に敬意を表すようになったら、昔日の「皇軍」が息を吹き返さないと誰が請け合うことができようか。

「北京週報日本語版」2014年6月17日

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